首里城復元、26年目標 政府 防火を徹底、工程決定

2020年3月27日 16時00分

火災で全焼し、がれきが散乱したままの首里城の正殿跡。奥は焼損した奉神門=2月

 政府は二十七日、火災で正殿などが焼失した首里城(那覇市)の復元に向け、二〇二二年中に本体工事に着手して二六年までの復元を目指す工程表を決定した。防火対策を徹底し、正殿の復元はヒノキ科の無垢(むく)材を使うことも盛り込んだ。首相官邸で開いた関係閣僚会議で菅義偉(すがよしひで)官房長官は「首里城は沖縄県の皆さんの誇りとも言える重要な建造物だ。復元に向けて責任を持って取り組む」と話した。
 工程表では二〇年度の早期に設計に入る。再建過程を一般公開し、観光資源として活用する方針だ。沖縄県と連携して再建作業を進める。
 防火対策として、最先端の自動火災報知設備やスプリンクラーを設置し、火災の早期覚知や初期消火の体制を整備する。外部から送水できる連結送水管を城郭内に設置。貯水槽の増設や消火栓の新設も検討する。世界文化遺産に登録された地下遺構の保護を前提とする。
 正殿の復元に関し、柱に用いる沖縄在来種のイヌマキなどの大量調達が困難だとして、国産ヒノキを中心に使う方針。戦後の復元時に用いた台湾産ヒノキの使用も含め、調査を進める。塗装の下地となる漆は中国産を使用する。沖縄独特の赤瓦の製造には地域の伝統技術を活用する。
 昨年十二月に策定した基本方針は、沖縄復帰二十周年を記念して主要施設が復元された前回計画を踏襲しつつ、防火対策の強化も柱とした。正殿については一七一二年に再建され、一九二五年に国宝指定されたものに復元することを原則とした。火災は昨年十月三十一日に発生し、正殿や北殿など六棟が全焼した。

焼失前の首里城の正殿=2017年2月、いずれも那覇市で

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