欧州でコロナ猛威 EU初 オーストリアがワクチン接種義務化へ

2021年11月20日 19時49分
オーストリア・ウィーンで16日、買い物客の新型コロナワクチン接種状況を確認する警察官=ロイター・共同

オーストリア・ウィーンで16日、買い物客の新型コロナワクチン接種状況を確認する警察官=ロイター・共同

 【パリ=谷悠己】欧州で新型コロナウイルスの感染状況が悪化している。オーストリア政府は19日、生活必需品販売以外の商店を閉鎖するなどの都市封鎖(ロックダウン)を22日から全土で導入するとともに、来年2月からワクチン接種を義務化すると発表した。
 欧州連合(EU)ではフランスやイタリアなどワクチン証明書の提示を飲食店などへの入場条件としている国が増えているが、接種の義務化は初めて。各国の感染対策に影響を及ぼす可能性がある。
 ワクチン接種率が7割未満とEU平均を下回るオーストリアは未接種者に外出制限を課していたが、18日の新規感染者が1万5000人と過去最多を更新。シャレンベルク首相は記者会見で「あまりに多くの人が連帯を示していない」とし、ワクチン接種を呼び掛けた。

◆ドイツでは恒例のクリスマス市が中止に

 18日の新規感染者が6万5000人を超えるなど過去最悪ペースで感染が進むドイツのメルケル首相も同日、公共施設の入場禁止などワクチン未接種者への規制強化を発表。バイエルン州は19日、ミュンヘンなど全都市でのクリスマスマーケットの中止を打ち出した。
 感染拡大の背景について、フランス紙ルモンドは専門家の見解として、気温低下で屋内施設で人が密集しやすくなったことや、ワクチン接種者が気を許し、必要な感染対策を取らなくなったことを挙げた。早期にワクチン普及に成功した国では感染予防効果が薄れているとも指摘されており、仏高等保健機構は19日、40歳以上の成人への追加接種を政府に勧告した。

◆規制強化への反対運動も激化

 規制を強化した各国では反対運動も激化。AFP通信によると、商店の営業時間の短縮措置が取られているオランダでは19日、一部が暴徒化したデモ隊に警察官が威嚇発砲し、負傷者が出る事態となった。

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