<子どものあした>11月は児童虐待防止月間 横浜のNPO呼び掛け 悩み、気軽に相談を

2021年11月21日 07時02分

「何に悩んでいるか自分でも分からない相談者も多い」と話す林さん=横浜市港南区で

 11月は児童虐待防止推進月間。子育て中の女性らの相談を受ける横浜市のNPO法人は、新型コロナウイルスのため社会全体がぎすぎすし、生きづらさを感じていた母親らが追い詰められていると心配している。「すぐに解決しなくても、相談はガス抜きになる。手を振り上げる代わりに受話器を持って」と呼び掛けている。(石原真樹)
 NPO法人ひだまりの森(港南区)は「子育て期の相談」を掲げ、おむつが取れないといった育児相談ではなく、「ママ友との付き合いが苦しい」など親自身の悩みに耳を傾けてきた。昨年は電話や対面で約二千件の相談があったという。
 理事長の林順子さん(62)は、人付き合いが苦手などもともと生きづらさを抱えた母親らが、コロナでストレスをためた人からいら立ちをぶつけられるなど、さらに生きづらくなっていると指摘する。「コロナ前は『ちょっと変わった人ね』で済んだのが、ママ友から仲間外れにされたり、在宅勤務になった夫から暴言を吐かれたりとの相談がある」と明かす。「人間関係がぎすぎすして、弱いところにしわ寄せがきている」
 緊急事態宣言中は夫や子どもが家にいて相談の電話がかけられないとみられ、相談件数は激減。宣言が明けると「苦しかった」との連絡が次々に入るという。コロナで在宅時間が増え、インターネットでいろいろ調べすぎて負のスパイラルに陥りうつ状態になったり、電話口で泣きだしたりする人も。「その陰で虐待が起きるかもしれない」との思いで丁寧に話を聞く。
 相談ではアドバイスするのではなく、相談者が前向きになれるよう視点をずらすことを心掛けているという。「冷蔵庫に納豆があれば『納豆しかない』じゃなくて『子どもに納豆を食べさせてあげよう』でいい。納豆を買ってきた自分は頑張った、と。電話を切ったときに気持ちが少し明るくなってもらえたら」と林さんは話す。相談は無料で月曜から木曜午前十時〜正午、午後一〜四時。祝日は休み。同団体=電045(341)3607=へ。

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