「給食甲子園」で快進撃 富士特別支援学校が決勝進出 地域の産物使い食育も

2021年11月22日 07時09分

オーガニック給食の献立=県立富士特別支援学校提供 

 地域の食材を使い、栄養バランスにも優れた給食の献立を競う大会「第16回全国学校給食甲子園」(認定NPO法人21世紀構想研究会主催)の決勝大会が12月4日、開催される。全国1355校から4次審査を通過した12校に、県立富士特別支援学校(富士市)が名を連ねる。限られた予算で「オール静岡」の食材の妙を生かした献立で挑んだ管理栄養士は「児童や生徒がおいしく味わいながら、地域の産物を学べるように」と意義を語る。(藤浪繁雄)
 富士宮市で育ったニジマスに、お茶入りの衣の天ぷら、サクラエビに地場の小松菜とタケノコを使ったおひたし、ご飯には駿河湾産のシラスと県産かつお節を乗せ、地場の有機野菜のみそ汁、冷凍ミカン…。見た目も鮮やかな献立を考えたのは、管理栄養士の滝浪永梨さん(27)。静岡市給食センターや病院の給食現場の勤務を経て、二〇一九年度に同校の学校栄養職員に採用された。小学部から高等部まで約四百人分の献立づくりに励んでいる。
 同校では昨年度から毎月一回、「オーガニック給食の日」と称し、地域の生産者らの協力を得て有機野菜をふんだんに使った給食を実施。「全国ベスト12」入りの快進撃メニューもその一環で実際に提供した。
 「生産者の皆さんのご厚意があってこそ成り立っている」と滝浪さん。一食当たり小学部が一人三百円、中高と職員は三百二十円の予算で、栄養バランスや彩りに加え、地域産物を学ぶ「食育」にもつながるように思案を重ねている。
 「(献立を)自由に考えさせてもらっている」という一方で、最近の悩みは「食材の高騰。油や小麦粉などの値上がりが続いている」と明かす。それでも児童や生徒の「おいしかった」の言葉に、無上のやりがいを見いだす日々だ。
 給食甲子園に初参加した昨年度は四次審査の壁に阻まれた。地場産物の使用割合が約五割だったが、今回は約七割に上げて前年超えを果たした。最終審査に向け「給食は生きた教材。静岡県には、富士山や海の恵みを受けた日本一の食材があることを、多くの人に知っていただけたら」と語った。
<全国学校給食甲子園> 給食に携わる栄養教諭や学校栄養職員、調理員らが、地場産物を活用するなど工夫を凝らし、栄養豊かな給食を競う全国大会。第1回は2006年。毎年12月に決勝大会が開かれている。

「責任も大きいが自由に献立を考えさせてもらっている」とやりがいを語る滝浪さん=富士市で


関連キーワード


おすすめ情報