木下富美子都議が議員辞職を表明 小池知事から「再出発時は相談に乗る」と辞職を促されたと会見で明かす

2021年11月22日 18時58分
 東京都議選の選挙運動期間中に無免許運転で人身事故を起こしたことを公表しないまま再選され、東京地検に道交法違反の罪で在宅起訴された木下富美子都議(55)=板橋区選挙区=は22日、東京都庁で記者会見し「私は本日、東京都議会議長に辞表を提出することを決断をいたしました。小池百合子都知事と直接お話をさせていただき、また支援者の方々にもあらためてご相談をし、都議会議員の職を辞することを決断をいたしました」と表明した。

記者会見で謝罪する木下富美子都議=東京都庁で

 記者会見で木下氏は、免許停止中に無免許運転で事故を起こしたことについて「順法精神が弛緩していた。猛省をいたしております」と釈明。さらに「このたびの私の過ち、本当に、本当に申し訳なく思っております。今後、下されます司直の判断に従いまして罪を償って参ります。多くの都民の皆さま、有権者の皆さまにあらためてお詫びを申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」と頭を深く下げた。
 また、在職中の議員報酬(月額81万7600円)は寄付をし、政務活動費(月額50万円)については都側に請求していないと説明し「決して議員報酬が欲しいために議員継続を望んだわけではございません」と強調した。
 現在まで議員の職にとどまり続けてきたことに関しては「私としては有権者の方々に選んで頂いたことを最も大切に考え、法律による議員の身分保障は民主主義の根幹であり、4年間の任期を都民の皆さまにご奉仕するとの考えのもとで都議を続けたいと申し上げて参りました」と説明。ただ「仕事がしたくて議員継続を望んでいるにもかかわらず仕事をさせてもらえないという現実が、先日の委員会開会拒否で明らかになりました。議員として十分に仕事をさせてもらえない、理不尽な現実に悩みました」と、木下氏に2度の辞職勧告決議をしている都議会に対する不満も示した。

弁護士も同席して行われた木下富美子都議(右)の記者会見=東京都庁で

 木下氏は、辞職を決断する前に小池知事と相談した際のやりとりの一端も明かした。小池知事は「ここは一旦退いて、今回の交通事故の解決に専念されたらどうか」や「これで人生が終わるわけではなく、今回の不祥事を反省し再出発するときには相談に乗る」などと木下氏に伝えたという。

◆9日には議員続投の意思を表明していた

 木下氏は今月9日まで公の場に姿を現わさず、事故に関する詳しい説明もしてこなかったため、都議会の2度にわたる辞職勧告決議や世論の強い批判を招いていた。
 木下氏を巡っては、再選された直後に事故が報道で発覚。所属していた都民ファーストの会を除名処分となり、一人会派「SDGs東京」を立ち上げた。その後は体調不良を理由に都議会の本会議や委員会を欠席し、都議会は2度にわたり辞職勧告決議を可決した。
 今月9日に再選後に初めて登庁した際に「失われた信頼を回復することは大変厳しい道のりと覚悟しているが、ひとつひとつ議員活動の中で答えを導き出したい」として議員を辞職しない考えを示した。18日には木下氏が辞職勧告などへの自身の考えを説明するよう出席を求められていた議会運営委員会を欠席した。都議会は説明のための議運委を24日にあらためて開くことにしていた。
 都民ファーストの会の特別顧問も務める小池知事は21日に記者団に「日々都民の皆様から苦情が寄せられ、さらには都政の停滞が懸念されている。今の状況を理解できない人ではない、と私は考えている。自らが出処進退をただすことについて彼女自身が決することを確信している」と話していた。

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