パウエルFRB議長を再任 バイデン米大統領「経済をコロナ禍から回復軌道に乗せた」と評価

2021年11月23日 20時02分
22日、ワシントンのホワイトハウスでパウエルFRB議長(左)の再任を発表するバイデン大統領(AP)

22日、ワシントンのホワイトハウスでパウエルFRB議長(左)の再任を発表するバイデン大統領(AP)

 【ワシントン=吉田通夫】バイデン米大統領は22日、来年2月に4年の任期を終える連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長(68)を再任すると表明した。民主党内の急進左派は金融規制への取り組みなどが不十分だとして反対。しかし、バイデン氏は新型コロナウイルス禍で大規模な金融緩和により経済を回復軌道に乗せたパウエル氏の手腕を評価した。
 副議長には、次期議長としても有力視されたブレイナード理事(59)を指名。いずれも議会上院の承認を経て就任する。
 バイデン氏は演説で「わが国が(コロナ禍で)雇用を失い、金融市場がパニックに陥ったとき、ジェイ(パウエル氏)の着実で確固たるリーダーシップが市場を安定させ、経済を力強い回復軌道に乗せた」と強調。演説に同席したパウエル氏は、米国経済の重しになっている物価上昇や気候変動、サイバー攻撃によるリスクといった課題の解決に向けて「ブレイナード氏と協力していく」と語った。
 民主党左派のウォーレン上院議員は声明で「パウエル氏は(金融)規制や気候変動、倫理的な問題への対処で失敗した」として反対を表明。しかし、トランプ前政権で就任したパウエル氏は共和党からの信頼が厚く、民主党からも一定の支持を集めており、承認される見通し。バイデン氏は「政治的に分断された国では、幅広い超党派を背景にしたFRBのリーダーシップが重要だ」と語った。
 米国は、景気回復による需要の急増や供給網の混乱を背景に厳しい物価高に直面。FRBは物価を抑えるため、米国債などを大量に買い入れる量的緩和の縮小を決め、来年からは金利引き上げも視野に入れる。一方、コロナ感染者が再び増加傾向に転じるなど、コロナ禍が収束したとは言えない状況で、FRBは難しいかじ取りを迫られる。

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