補助犬に優しい鎌倉へ ユーザーら理解促進へ商店街訪問 「同じ場所で食事楽しみたい」

2021年11月24日 07時13分

人力車を引く男性(右)に補助犬について説明する盲導犬ユーザーの男性ら=鎌倉市で

 盲導犬など障害者をサポートする「補助犬」への理解を広げようと、補助犬ユーザーや支援者らが鎌倉市の飲食店などを訪れ、店主に補助犬の説明をしたり、啓発用の冊子やステッカーを手渡したりした。参加した盲導犬ユーザーの男性は「鎌倉が補助犬と一緒に訪れやすい街になってほしい」と期待を込めて話した。(石原真樹)

補助犬 障害者の自立や社会参加を助けるため訓練を受けた犬の総称。視覚障害者が安全に歩けるようサポートする盲導犬、聴覚障害者に必要な音を知らせる聴導犬、手足などに障害がある人の日常生活動作をサポートする介助犬がいる。身体障害者補助犬法に基づき、交通機関や商業施設などには補助犬の受け入れが義務付けられている。

 補助犬への理解促進に取り組む市民らでつくる「補助犬サポート有志の会」(同市)が主催し、二十一日に行った。同市は条例で、補助犬を点字や手話と同じように障害者が情報を得る手段として位置付け、利用しやすい環境を整えるよう行政や市民、事業者に促している。この日は市内外の盲導犬十一頭と聴導犬二頭、ユーザーらが集まった。
 ユーザーらは鎌倉小町商店会の今雅史会長(73)の付き添いで小町通りの店舗を補助犬と一緒に回り、補助犬を連れて入店するのは法律で認められた権利だと店主らに説明。「ぜひ皆さんと同じ場所で食事を楽しみたい」などと語りかけた。説明を聞いた飲食店「はんなりいなり」の露木海店長は「盲導犬を連れた客はあまりいないので、明確にどうするのか決めていなかった。安心して食べてもらえるよう対応したい」と受け止めた。
 参加した二宮町の会社員板島憲次郎さん(51)はほとんど視力がなく、盲導犬「フレア」を連れて市内に通勤している。飲食店で入店を断られた経験があり、「人生の途中で視覚や聴覚を失うことは精神的にきつく、補助犬ユーザーはそれをどうにか乗り越えた人たち。それなのに、店で断られて社会から拒絶されるのはつらい」と話す。拒絶をきっかけに補助犬を手放してしまう人もいるという。
 一方で、街中でサポートの声をかけてくれる人が増えている実感もあると明かし、「断られたらどうしようとドキドキしながら外出しており、『鎌倉なら安心』となったらうれしい」と笑顔を見せた。

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