悪質なパワハラ免職も 国家公務員、人事院が処分方針

2020年3月8日 02時00分
 人事院は七日、国家公務員の懲戒処分の指針を改正し、パワハラで相手を精神疾患に追い込む悪質な事例は免職を含む厳しい処分とする方針を固めた。現行の指針にはパワハラに関する記載はないが、処分基準を明示して未然防止につなげる。各省庁に相談体制の整備や職員研修の実施も求める方針だ。
 パワハラ防止策を大企業に義務付ける法律の施行に合わせ、六月から改正指針を適用する。二〇一八年度に国家公務員が人事院に寄せたパワハラ相談は過去最多の二百三十件に上っており、働きやすい職場を目指す。
 指針ではパワハラを行った職員への標準的な処分を示す。著しい精神的・身体的苦痛を与えた場合は停職や減給、戒告に、注意を受けたのに行為を繰り返した場合は停職や減給にする。相手を強いストレスで精神疾患に追い込んだ職員は免職や停職、減給とする。
 都道府県や市町村は人事院の指針に沿って職員の懲戒処分の基準を定めている。国の改正を受け、地方公務員のパワハラに対しても同様の処分を科す自治体が相次ぐ可能性がある。
 指針改正に合わせ、国家公務員の勤務条件などを定めた人事院規則も見直し、パワハラの定義を明確化する。同じ職場だけでなく、異なる省庁間でも起こると指摘。暴言など客が迷惑行為を働く「カスタマーハラスメント」が公務員の職場でも問題化しており、行政サービス利用者の言動も職員へのパワハラになると規定する。
 対策として、各省庁には相談員の配置や相談窓口の周知を要請。相談を申し出たり、パワハラ調査に協力したりした職員が不利益を被ることがないよう配慮も求める。

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