桜本のハルモニに迫る ドキュメンタリー映画 来夏公開 監督らが会見 戦争と人生 ヘイトとの闘いも

2021年11月25日 07時06分

会見で話す崔命蘭さん(左から2人目)=いずれも川崎区桜本のふれあい館で

 「多文化共生のまち」川崎市川崎区桜本と、その周辺で暮らす在日コリアンのハルモニ(おばあさん)たちを追いかけたドキュメンタリー映画の製作が進んでいる。監督の金聖雄(キムソンウン)さん(58)は二十四日、桜本の多文化共生施設「ふれあい館」で会見し「ハルモニたちのそのままを丁寧に紡ぎ、名作を誕生させたい」と意気込みを語った。(竹谷直子)
 大阪・鶴橋出身で川崎区池上町に住んでいた金監督は、在日一世の母親を亡くした一九九九年に、桜本のハルモニたちに出会い「母親に聞けなかった人生の歴史を聞きたい」との思いから取材を始めたという。
 二〇〇四年、ハルモニの生き方を描いた監督デビュー作「花はんめ」を公開した後も交流を続けた。戦争を語ることのできるハルモニたちの高齢化が進む中、ハルモニたちの今を記録しようと再びの映画化に踏み切った。

映画への思いを語る金聖雄監督

 会見では予告編を上映。歌い踊るハルモニの姿や、一五年に安全保障法制に反対してデモをする姿、その後に桜本を襲ったヘイトスピーチの様子などが映し出された。
 約二十年前に撮影した今は亡きハルモニたちの姿や、現在のハルモニの人生などを描く作品と、植民地支配や国籍条項などの民族差別の歴史やヘイトの現状を伝える作品の、二本立てになるという。
 戦後、川崎に移住したという崔命蘭(チェミョンラン)さん(94)=川崎区=も会見に同席。「映画になると聞いて大変驚いている。私たちの体験が少しでもこれから生きていく人の力になるとうれしい」と話した。
 映画は二二年夏に全国のミニシアターで公開予定。映画製作費用も募っている。問い合わせは、メール(hanahanme2021@gmail.com)へ。

関連キーワード


おすすめ情報

神奈川の新着

記事一覧