米、ジョギング中黒人射殺で白人3人有罪評決 BLM運動拡大きっかけの事件

2021年11月25日 20時05分
昨年6月、米ニューヨーク・マンハッタンでデモ行進する人たち。虹色旗のほか「黒人の命も大切だ」と書いたサインも目立った=赤川肇撮影

昨年6月、米ニューヨーク・マンハッタンでデモ行進する人たち。虹色旗のほか「黒人の命も大切だ」と書いたサインも目立った=赤川肇撮影

 【ニューヨーク=杉藤貴浩】米南部ジョージア州ブランズウィックで昨年2月、ジョギング中の黒人男性アマード・アーベリーさん=当時(25)=を射殺したとして、殺人罪などに問われた白人の男3人に対し、州地裁の陪審員は24日、有罪評決を出した。被告側の正当防衛の主張を認めなかった。
 事件では、元警官のグレゴリー・マクマイケル(65)、息子のトラビス(35)両被告が、ピックアップトラックでアーベリーさんを追いかけ、トラビス被告が引き金を引いて射殺。隣人のウィリアム・ブライアン被告(52)は別の車で追走し、現場を撮影していた。
 被告側は、アーベリーさんを付近で頻発していた不法侵入事件などの容疑者だと認識し、私人逮捕しようとしてもみ合いになったと主張。正当防衛による無罪を求めていた。有罪評決は陪審員12人の全員一致。構成は白人11人、黒人1人だった。州法では殺人罪の量刑は最低でも終身刑。量刑は今後言い渡される。
 事件は、現場映像が会員制交流サイト(SNS)などで広がったことから、昨年「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切だ)」運動が拡大するきっかけの1つとなった。中西部ウィスコンシン州ケノーシャでは今月、差別抗議デモの参加者2人を射殺した白人男性(18)の正当防衛を認めて無罪とする評決が出たこともあり、判断が注目されていた。
 アーベリーさんの父は評決後、裁判所の外で「もう誰もこのような経験をしてほしくない。すべての人間は平等に扱われなければならない」と訴えた。
 被告3人は連邦法によりヘイトクライム(憎悪犯罪)の罪でも起訴されており、来年公判が開かれる見込みだ。

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