<新型コロナ>政府対応の不備次々 専門家から意見聴かず 高精度検査、数伸ばせず

2020年3月3日 02時00分
 二日の参院予算委員会で、新型コロナウイルスに関する政府対応の不備が次々と明らかになった。安倍晋三首相は、全国の小中高校などへの休校要請が準備不足だったと認めた上で、是非について「直接専門家の意見を聴いていない」と語った。萩生田(はぎうだ)光一文部科学相は、休校要請を首相が表明した二月二十七日になって知ったと説明した。
 萩生田氏は、首相の要請から休校まで週末をはさんで三日間しかなく、現場が混乱したことについて「全ての準備をすることにはかなり無理があった」と配慮不足を認めた。
 ウイルスを高精度で検出するPCR検査の受け入れ能力が大きく伸びないことも分かった。政府は、検査機関を拡大する方針を示しているが、加藤勝信厚生労働相は、検疫所など公的機関とは別に民間や大学などで行える検査が、現在の千二百五十件から、今月十日に千八百四十五件まで増える程度だとした。
 首相は「医師が必要と考える場合は、全ての患者が検査を受けられる能力を確保したい」と説明。一方で「検査を受けたい人が全て受けられるわけではない」とも指摘。「全て」は希望者全員ではないとした。立憲民主党の福山哲郎氏は「それでは国民はもっと不安になる」と批判した。
 これまで三回開かれた政府対策本部の専門家会議のうち、二回は議事録を作成していなかったことも判明した。加藤氏は、作成しなかった二回は休日開催で、速記者を呼べなかったためだと説明。二回分は議事要旨を作成し、今後の会議は「速記を入れて一言一句残し、専門家の了解を得た範囲で公表する」と理解を求めた。
 加藤氏は、厚労省が備蓄するマスクや防護服の数についても、二〇一七年度分しか把握していなかった。 (上野実輝彦)

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