改装の空き家 交流の場に 横浜・中山 753プロジェクト ネットで寄付募る

2021年11月26日 07時17分

改装中の「Co−coya」を紹介する関口さん(右)と斎藤さん=いずれも横浜市緑区で

 昭和の風情が残る横浜市緑区中山周辺の住宅街で、地主と新住民が協力して空き家を活用し、地域交流を深める取り組み「753(なな・ごー・さん)プロジェクト」を進めている。現在、「Co−coya」(ココヤ)と名付けたコワーキングオフィスを改装中。築六十年の木造住宅を転用しており、天然の素材を使いながら、より開かれた空間に造り変えたいという。(志村彰太)
 一連の取り組みはもともと、JR中山駅近くの土地を所有する斎藤好貴さん(59)が始めた。一九九七年、「再開発すれば地域の魅力がなくなる。現状を生かして皆さんに使ってもらおう」と、高台にあった空き家を引き取って多目的スペース「なごみ邸」を開設。春になると庭にあるソメイヨシノの古木が咲き誇る魅力も相まって、演奏会や研修、発表会などに使われるようになった。

Co−coya内のシェアオフィス

 周辺では高齢化などで空き家が増加。「カフェを開きたい」「ギャラリーをやりたい」。さまざまな希望を持つ人たちが、斎藤さんのところに集まるようになった。二〇一三年に発酵食品の料理を提供する「菌カフェ753」(当初は「753カフェ」)、一六年にCo−coyaや貸しスペースの「季楽荘(きらくそう)」などが次々にオープンし、現在の拠点は十カ所になった。
 プロジェクトの名付け親は、建築士で住空間デザイナーの関口春江さん(46)。一五年に中山に移住してCo−coyaに事務所を構え、空き家と利用希望者を結び付けている。
 Co−coyaの改装は昨年から取りかかった。もともと民家のため、塀と壁があり、外から見えにくいことが課題。塀を取り除いてガラス張りにするほか、土壁や熱を室内に伝えにくい草屋根を採用するなど、自然の資材を使う。
 「建物は解体するとごみになる。建築の仕事をしながら疑問に感じていた。環境負荷の少ない建物にしたい」と関口さん。改装は十二月上旬に終える予定で、コミュニティーの結節点にしていきたいという。
 十二月五日まで、クラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー」で改装費用の一部を募っている。斎藤さんは「今後、高齢化が進めば一人で建物や庭を管理しきれない住人が増える。世代間で関わって快適に過ごせる循環型の地域にしたい」と話した。

空き家を改装した「菌カフェ753」


関連キーワード


おすすめ情報

神奈川の新着

記事一覧