<新型コロナ>自治体対応バタバタ 唐突表明から4日 全国臨時休校

2020年3月2日 16時00分

自宅に滞在させることができない子どもを預かるさいたま市の小学校で自習する児童=2日午前

 新型コロナウイルスの感染防止策として安倍晋三首相の要請を受け、全国の小中高校で二日、臨時休校が始まった。突然の表明から週末を挟み四日後の実施。混乱が続く中、各校は子どもを預かったり、授業を縮小したりと対応に追われた。 
 共同通信の二月二十八日までの取材に臨時休校をするか、その方針を示したのは、感染者が確認されていない島根県を除く四十六都道府県教育委員会。三月三日以降に実施する学校や、休校を見送る学校もある。
 二月二十九日から休校となった大阪市中央区の小学校はひっそりした様子。
 さいたま市の市立常盤小は自宅滞在できない場合は預かるとしており、児童約七十人を受け入れた。出勤前の保護者らが子どもを連れて訪問。三島公夫校長(56)は「唐突な形で休校が決まったが、子どもを第一に考え、居場所を提供したい」と話した。
 三月二日から春休みまで午前中だけ授業をする栃木県大田原市の市立紫塚小では、教員が児童に手洗いの方法を指導し、アルコール消毒を呼び掛けた。
 五日から休校の京都市立朱雀(すざく)第四小の平野智洋校長(54)は「三日間で休校中の学習面や生活面の指導をしたい」と述べた。

◆「学童保育に空き教室を」

 厚生労働省は二日にも、小学校の臨時休校に伴い、原則開所するよう要請した放課後児童クラブ(学童保育)に関し、小学校の空き教室を居場所として活用するよう、文部科学省とともに都道府県などへ通知する方針だ。休校した学校の教員が運営に携わることもできるとしている。
 安倍晋三首相が二月二十七日に小中学校などの臨時休校を要請したのに合わせ、政府は学童保育の開所を都道府県に要請。一斉休校の前日の三月一日に急きょ、空き教室開放の方針を明らかにした。泥縄式の対応とも言え、混乱が広がりそうだ。
 小学校に子どもたちが集まることで感染が広がる可能性があるが、加藤勝信厚労相は一日の記者会見で「(学童保育に)通常以上に子どもが増えると、密集することにもなりかねない。学校を活用し、先生にも協力してもらいたい」と理解を求めた。
 厚労省はまた、休校によって予定より長時間子どもを学童保育に預けた場合、追加の利用料は保護者に負担を求めず、国が全額負担することも明らかにした。
 一方、業績悪化により従業員を休業させた企業に支給する「雇用調整助成金」については要件をさらに緩和する。本来は従業員が六カ月以上在籍している必要があるが、感染症の影響で業績が悪化した場合は、特例的にこの要件を撤廃する。現在は週二十時間以上働いて雇用保険に加入している従業員が対象だが、未加入の非正規の人を支援する新たな助成金を創設する予定。
 助成金の給付率は緊急事態宣言を出した北海道に限り上乗せする。非正規の人対象の助成金も手厚くする方針で、今週中にも詳細を公表する。人々が外出を控えることで経済活動が冷え込み、企業の業績に大きな影響が出ると見込んだ。

◆シッター補助最大26万円

 内閣府は二日までに、国が企業に補助する従業員のベビーシッター利用料の上限を引き上げることを決めた。三月に限り、一世帯当たり月最大五万二千八百円を二十六万四千円に拡大する。小学校の一斉休校に伴う措置。
 シッター代は一時間当たり数千円の場合が多い。終日預けると高額になることから、休校でシッターに頼らざるを得ない家庭に配慮した。
 補助拡大は臨時休校となる小学一~三年生を想定しているが、詳細は今後詰めるという。研修を受けるなど基準を満たしたシッター事業者の利用が条件になる。この制度は事業主が国へあらかじめ申請している必要がある。今回は特例として、二十五日までに事業者が新たに申請しても対象となり、さかのぼって補助が受けられる。

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