過去最大36兆円の補正予算案を閣議決定 コロナ給付金など増大 国債発行額は過去2番目

2021年11月26日 19時47分
 政府が26日に閣議決定した2021年度補正予算案は、経済対策を実行するための追加の一般会計歳出(支出)が35兆9895億円に達した。補正予算としての歳出額は過去最大。新型コロナウイルス禍で打撃を受けた事業者などへの給付金が増大した。財源の約6割に当たる22兆580億円を新たな国債の発行で賄う。(坂田奈央)
 当初予算を含めた21年度の一般会計からの歳出総額は約142兆5992億円となり、過去最大だった20年度(決算ベースで約147兆6000億円)に次ぐ規模となる。

◆経済対策が9割 飲食店や事業所のコロナ対応に9兆円


 補正予算の歳出のうち、経済対策関連の支出が9割近い31兆5627億円を占めた。緊急事態宣言下で営業時間の短縮要請に応じた飲食店などへの協力金に6兆4769億円を計上。売り上げが激減した事業者向けの支援金に2兆8032億円を支出する。協力金は未支給分に加え、流行第6波に備えて多めに積んだ。
 18歳以下の子どもへの10万円相当の給付金は、まず中学生以下を対象に年内に5万円を配布。これには21年度当初予算で確保した予備費7311億円を充てる。残りの5万円や高校生世代への10万円相当には、補正予算案に盛り込んだ約1兆2162億円を充当する。

◆保育士や看護士らの賃上げ対策はわずか


 病床確保のための医療機関などへの支援金や、ワクチン接種にかかる国費負担には4兆4783億円を計上。一方で岸田政権が分配戦略の柱に掲げる保育士や介護職、看護師らなど現場で働く人の賃上げに関連する歳出は約2600億円にとどまった。
 21年度の税収は企業の業績改善で従来の見通しより増える見込みだが、多くの財源を国債で賄う状況は続く。21年度の国債発行総額約65兆円は、リーマン・ショック時の09年度(約52兆円)を上回り、コロナ禍の20年度(108兆6000億円)に次ぎ2番目の多さとなる。

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