みずほ3首脳が総退陣へ 相次ぐシステム障害で引責 金融庁は2度目の業務改善命令

2021年11月27日 06時00分
 システム障害が相次いだみずほ銀行と親会社みずほフィナンシャルグループ(FG)に対し、金融庁と財務省は26日、経営責任の明確化を求める業務改善命令などの行政処分を出した。処分を受けみずほFGは同日、佐藤康博会長の退任と、FGの坂井辰史社長、みずほ銀の藤原弘治頭取が来年4月1日に引責辞任すると発表した。一連のシステム障害は、みずほ3首脳が総入れ替えする事態となった。(山田晃史、皆川剛、原田晋也)

みずほ銀行の看板

 金融庁による業務改善命令は一連の障害で2度目となる。同庁は人員やメンテナンス費用の削減でシステムの運営体制が弱体化したと指摘し、ITや営業の現場軽視といった企業風土の改善を求めた。
 命令を受け、みずほFGは3首脳の退陣のほか、システム部門トップの石井哲執行役らの辞任も発表した。みずほ銀頭取の後任は加藤勝彦副頭取(56)が就く。みずほFG社長の後任は今後決める。

◆財務省も外為法違反で是正措置命令

 財務省も26日、外国為替および外国貿易法(外為法)に基づく是正措置をみずほ銀に命令した。外国為替取引の処理が遅れた9月の障害時に、送金先にテロリストなどが含まれていないかなどの確認を怠ったため。1998年の改正法施行後、初の是正命令。

◆半年でシステム障害8回 再発防止策の公表後も頻発

 みずほ銀では今年2~9月にATMの8割が停止するなどの障害が8回発生。6月に再発防止策を公表した後も障害は頻発した。同庁は検査終了前の9月22日に1度目の業務改善命令を出したが、30日にも外国為替取引の処理が遅れた。

◆金融庁「自浄作用なし」と引導渡す

 みずほのトップ総退陣は、金融庁が「自浄作用がない」と断じて経営責任の明確化を求め、事実上の引導を渡したためだ。収益に直接つながらないシステム部門の人員や経費の削減を進める利益至上主義に走り、過去2度の大規模障害の教訓も全く生かせなかった。新経営陣は抜本的な経営の立て直しを求められるが、容易ではない。
 「顧客影響への感度の欠如」「言うべきことを言わない。言われたことだけしかしない」。鈴木俊一金融担当相は26日の記者会見で、みずほの企業風土について厳しく批判した。
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