直径十キロという巨大な岩の塊が火の玉になって落ちると、熱と…

2021年11月27日 06時55分
 直径十キロという巨大な岩の塊が火の玉になって落ちると、熱と衝撃の波が地球に広がる。恐竜絶滅の原因ともいわれる六千五百万年前の小惑星衝突の脅威を映画『アルマゲドン』は描いて始まる。「同じことが、必ずもう一度起こる…問題はいつ起こるかだ」。不気味な言葉も添えられていた▼実際には、これほどの小惑星が衝突する恐れは極めて小さいそうだ。ただ、八年前にロシアに落ちて大きな被害を出した隕石(いんせき)は十数メートルであった。まだ見つかっていない小さな小惑星も多いという▼「いつか」に備える意義は大きいようで、米航空宇宙局(NASA)などが、将来の地球衝突を防ぐための取り組みを始めた。無人の探査機が先日、無事に打ち上げられた▼映画では、ブルース・ウィリスさん演じる石油採掘のプロが、迫る小惑星を爆破する任務を託される。「地球の人口は六十億。なぜ俺に」と言いながら、宇宙での決死の作戦に向かった▼打ち上げられた探査機は来年秋、小惑星の衛星に猛スピードでぶつかっていくそうだ。人類のための犠牲も少々連想させるこの体当たりで、衛星に生じる変化などを見る。軌道をずらす技術を開発するのに役立てるという▼宇宙をめぐっては、このところ大国の競争や軍拡の場としてのニュースが目立っている。「いつか」が訪れれば、それは人類が結束する機会になるのかもしれない。

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