NHK「阿佐ケ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」 信頼し合える一人がいれば 「妹」役・安藤玉恵

2021年11月27日 07時15分
 赤の他人が姉妹を演じるお笑いコンビ「阿佐ケ谷姉妹」の生き方を描くNHK連続ドラマ「阿佐ケ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」(総合月曜午後十時四十五分)。“妹”木村美穂を演じているのが安藤玉恵(45)だ。ミステリアスな人物らしく、「姉妹」に、しっかり個性を刻んでいる。 (住彩子)
 同名エッセーを原作に、一つ屋根の下で暮らす二人の日常をつづる。“姉”の渡辺江里子を木村多江(50)が演じ、二人らしく生きる理想の形を見つけるまでを描くホームドラマだ。
 お笑いコンビなので、ネタを披露する場面もちゃんとある。「笑わせる間の一秒二秒がお芝居と違う」とお笑いの大変さを実感し、ネタを生み出す苦しさに尊敬の念を抱いた。
 姉妹の芸は、誰かをばかにして傷つける笑いとは一線を画す。突っ込み合いながら、けんかするわけでもなく、全てを受け止める。その精神はエッセーにも共通する。「正解は一つじゃない。人生にはいろんな形があって、『それもいいね』って言う。ある種の理想郷ですね」と語る。
 血のつながりがない二人の関係から「自分を理解してくれる人は一人でいいと思った」と明かす。「原作を読んで『つながりって何だろう』と改めて考えました」。インターネットを通じ簡単に誰かとつながれる時代。「でも、本当につながっているかは分からない」。信頼し合える一人がいることの心強さを知った。

29日放送の第4話から

 どんな役も体当たりで臨んできた。人間の裏も表もえぐり出す演技は、うそ偽りなく自身をさらけ出す。原点は人生に迷い、悩んでいた時に出合った演劇サークルだった。
 外交官の夢を諦め、入り直した大学で演劇にのめり込んだ。「歌も踊りも何もできないことが分かった」ところからの出発。体一つで挑む舞台で、「どういう覚悟で人前に立つのか」を今も問い続けている。
 常に「舞台が好き」と公言してきた。その思いが、コロナ禍で配信を見るようになって変わった。生のやりとりがなくても、画面を通じて「楽しい時間を届けられるんだ」と気付いた。「これからは映像作品の比重を増やしたい」。全てを受け入れる強さと素直さが個性派俳優を支えている。

◆「姉」役・木村多江 「のほほん」を体感して

 “姉”の江里子を演じる木村は、演じる中で実際の阿佐ケ谷姉妹の「魅力のどつぼにはまった」。江里子にも会った。「彼女のすてきな人間性をたくさんの方に知ってもらいたい。姉妹のいとおしい“のほほん”を体感していただきたい」と語る。
 実在の人物を演じる難しさも感じ、美穂役の安藤と「頭を抱えて」歌やコントの稽古にいそしむ。「みなさまの時間がほっこりすること」を願いながら。

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