ヤクルトが20年ぶり日本一、高津監督10度宙舞う 延長12回に代打・川端が決勝打

2021年11月27日 23時35分

日本シリーズ優勝を決め、胴上げされるヤクルト・高津監督=いずれもほっともっとフィールド神戸で

 プロ野球のSMBC日本シリーズ2021は27日、ほっともっとフィールド神戸に場所を移して第6戦が行われ、王手を掛けていたヤクルトが延長12回、代打・川端の決勝打でオリックスを2-1で下し、4勝2敗で20年ぶり6度目の日本一を決めた。セ・リーグ球団が日本シリーズを制したのは、12年の巨人(VS日本ハム4勝2敗)以来9年ぶり。ヤクルトが前回日本一に輝いた2001年の胴上げ投手だった高津臣吾監督(53)が、指揮官としても頂点に立った。2リーグ制以降、前年リーグ最下位から日本一になったのは、1960年大洋(現DeNA)以来61年ぶり2度目。ヤクルトは前回リーグ優勝した15年も2年連続最下位からの日本シリーズ出場だったが、ソフトバンクに1勝4敗で敗れていた。
 95年日本シリーズでは守護神として日本一を決めた、ほっともっとフィールド神戸(当時はグリーンスタジアム神戸)で10度宙に舞った高津監督は「昨年、一昨年と最下位に沈んで本当に苦しいシーズンだっただけに喜びは何倍も大きい。打つ方も投げる方もみんなでつないで、延長にはなったがなんとか勝つことができた。高梨を始めとしてみんな持ち味を発揮していい投球をしてくれたし、(試合を決めた川端は)シーズンからずっと彼のひと振りに頼りっぱなしだった。あまり当たりは良くないがいい打撃だったと思う。オリックスは非常に強く、簡単には点を取らせてくれなかった。応援してくれたファンのみなさま、選手諸君、球団スタッフのみんなに、心から感謝、感謝、感謝です」と喜びを語った。

◆投手戦からの総力戦

 日本ハム時代の16年に日本一を経験しているヤクルト高梨と、オリックス山本が先発し、序盤は投手戦。ともに走者を出しながらも要所を三振で締め、ゲームをつくった。

力投するヤクルトの先発・高梨

 五回、ヤクルトは先頭オスナの中前打と塩見の適時左前打で先制したが、その裏、リプレー検証でアウト判定が覆って塁に残った若月が、福田の左前打で同点のホームを踏み、試合を振り出しに戻した。
 延長に入ってからは両チームとも継投、代打攻勢。規定で最終回となる十二回、この日適時打を放っている塩見が左前打で出塁。捕逸で二塁に進んだところで代打の切り札・川端が登場。フルカウントの7球目、内角高めのスライダーを捉えて左前打とし、二走・塩見が決勝のホームを踏んだ。

12回表2死二塁、ヤクルトの代打川端(中)が勝ち越しタイムリーを放ち、右手を突き上げる

 オリックスは沢村賞エース・山本が第1戦から中6日で先発。9回を投げ、141球、被安打6、1失点と奮投したが実らなかった。

◆リーグ戦最下位の翌年日本一は史上2度目

 前年リーグ戦最下位同士の日本シリーズは史上初めてで、両チームともクライマックスシリーズファイナルステージを無敗で勝ち上がった。また、東京五輪の開催やコロナ禍で日程がずれたことから球場も変則的になった。第1,2戦はオリックスの本拠地・大阪ドームだったが、第3~5戦はアマチュアの明治神宮大会と日程が重なったためにヤクルトの本拠地・神宮ではなく東京ドームで、第6戦はコンサート開催で大阪ドームが使えないためほっともっとフィールド神戸で開催された。神戸での日本シリーズは、オリックス・ブルーウェーブが日本一に輝いた96年以来25年ぶり。
 今シリーズはまれに見る接戦となった。第1戦はオリックスの逆転サヨナラ勝ち。第2戦は若き左腕同士の行き詰まる投手戦で、ヤクルト高橋がプロ初完封勝ち。第3戦はサンタナの逆転2ランでヤクルトがシーソーゲームを制し、第4戦は41歳10カ月のヤクルト石川が日本シリーズ史上2番目の年長勝利で日本一に王手を掛けた。第5戦はヤクルト山田のシリーズ1号3ランで一時同点に追いついたが、9回にジョーンズの決勝ソロでオリックスが第6戦に持ち込んだ。最終戦となった第6戦も5時間、延長12回の熱戦だった。

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