人気の果実店 足利の「いでいフルーツ」 46年で幕 あす、あさって「感謝」の大安売り

2021年11月28日 07時46分

46年間の思い出を語る出井さん夫妻=いずれも足利市で

 足利市の中心市街地にある人気果実店「いでいフルーツ」(通三)が十一月末、地域に惜しまれつつ四十六年の歴史に幕を下ろす。毎週金曜日恒例の「青物市」は一時、「買い物難民」となった地元の主婦らを救い、シャッターが目立つ商店街の中で人だかりができる人気が続いた。夫婦二人三脚で奮闘してきたが、高齢を理由に店を畳む決断をしたという。(梅村武史)
 店主の出井賢一さん(73)は「年齢的にも体力的にもそろそろ潮時」と語る。妻の弘子さん(73)は「頑張ってきた。これからは趣味の絵画を存分に楽しみたい」と笑顔を見せる。
 地元スーパーで果実の仕入れをしていた出井さんが、独立して県道沿いの繁華街に出店したのは一九七五年秋。当時は沿道がにぎわい、ゴールデンウイークには歩行者天国の催しもあった。「店内に客があふれた」と懐かしむ出井さん。「近年は長引く不況で主力の高級フルーツが売れなくなった」と残念そう。

地域に愛された金曜恒例の青物市

 店前に野菜や煮物などの総菜、乾物を並べる足利名物「青物市」は一九九九年から続けた。向かいの百貨店「十字屋足利店」が閉店し、「主婦らが困った顔をしているのを見かねて始めた」と出井さん。本業とは違う野菜や乾物を市場で仕入れ、食卓に提供した。
 サトイモの煮物やこんにゃくなど弘子さん手作りの総菜類が人気商品。「青物市のために調理師免許を取った。試食を重ね、自信作を提供した」と弘子さん。百貨店跡地に食品スーパーができた後も、人気は続いた。
 多くの常連客から惜しむ声が。近所の坂上チイ子さん(85)は「鮮度がいいこの店の果物が好きだった。寂しいですね」と残念そう。
 「お客さまには感謝しかない」と出井さん。最後の二日間になる二十九、三十の両日は大安売りを行う。開店時間は午前八時〜午後六時ごろ。問い合わせは同店=電0284(22)0360=へ。

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