丹那トンネル開通への記録 熱海で展示 「擬造熱海富士」資料も

2021年11月28日 07時52分

丹那トンネルに関する貴重な資料が並ぶ企画展コーナー=いずれも熱海市立図書館で

 熱海市立図書館で企画展「丹那隧道(ずいどう)(トンネル)開通の記録展」が開かれている。トンネル工事で出た土砂で富士山を模した山を造る案があったことを示す資料など、館所蔵の貸し出し禁止資料を中心に16点を展示している。12月28日まで。
 丹那トンネルは、JR東海道線の熱海−函南駅間にある7.8キロのトンネル。1918年に着工し、落盤事故など難工事の末、34年に開通した。

「擬造熱海富士」の予想図

 展示資料のうち、30年発刊の雑誌「湯のかほり」には、工事で出る採掘土砂を使って「擬造熱海富士」を造り、熱海の名所とする案が示されている。熱海に暮らした小説家で坪内逍遥が提案したもので、完成予想図も収録され、興味深い。
 その他、市指定文化財の作業日誌「前田日誌」や開通記念に関係者に配られた鉄瓶、作業員が宿舎で使っていたビリヤードのキューなど貴重な資料が並ぶ。

坪内逍遥による「擬造熱海富士」の提案が収録された「湯のかほり」

 展示は12月1日のトンネル開通日などに合わせて企画した。同館の担当者は「丹那トンネルのことを知らない若い人もいる。大変な事故もあったことなどを知ってほしい」と話す。
 丹那トンネル関連の貸し出し書籍も約20冊、用意している。(山中正義)

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