オミクロン株、感染力は? ワクチンは効くの? どう対策?…いま言えることは<新型コロナ>

2021年11月30日 06時00分
 政府はオミクロン株の急拡大を受け、水際対策の強化を決めた。感染症に詳しい長崎大の森内浩幸教授(小児科学)は「変異株がひとたび日本国内に入り込めば対応が難しくなる。いずれ新たなワクチンも作られるだろう。それまで時間稼ぎをする必要があり、水際対策の徹底が重要だ」と対策を評価する。

◆「高い感染力」専門家懸念

 国立感染症研究所は、オミクロン株について、重症化しやすいかどうか現時点では「十分な情報がなく不明」だとしながらも「感染力が著しく高いと懸念される」との見方を示す。
 オミクロン株の特徴は、ウイルスが人の細胞に感染するときの足掛かりになる「スパイクタンパク質」の変異が約30もあることだ。8カ所程度とされるデルタ株より多く、感染研は変異の一部について「細胞への侵入しやすさに関連する可能性がある」とみる。
 厚生労働省に助言する専門家組織によると、24日までの1週間、全国の新規感染者数は10万人あたり0.62人で、「昨年夏以降で最も低い水準」。一因はワクチン接種の進展だ。

◆ワクチン効果の低下も想定

 しかし、オミクロン株への既存ワクチンの有効性は、はっきりしない。ワクチンにより体内で作られた抗体が、多様に変異したスパイクタンパク質の侵入をうまく防げないケースが想定され、感染研は「ワクチン効果の低下」を懸念する。
 政府の新型コロナ対策分科会メンバーで、東邦大の舘田一博教授(感染症学)は「南アフリカではデルタ株を抑えて広がっており、感染力は強いのだろう。しかしワクチンが全く効かないことはない。さらに接種を進めることが大切だ」と強調する。

◆手洗い、マスク着用、基本の徹底を

 市民はどう対応すればいいのか。分科会メンバーで川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は「ワクチン接種に加え、手洗いやマスク着用、換気など基本的な感染対策を続けてほしい。過剰な警戒感を持つ必要はない」と説明する。(池田悌一、原田遼)

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