新宿の高齢者施設 存続求め区を提訴 住民らが行政訴訟

2021年11月30日 07時14分

清風園の廃止取り消しを求める行政訴訟原告団長の生江明さん(左から2人目)ら=新宿区で

 九月末に廃止された新宿区立の施設「高齢者いこいの家清風園」(中落合一)を巡り、区民七人が二十九日、区に廃止処分の取り消しと施設存続を求める行政訴訟を東京地裁に起こした。
 訴状などによると、区は区民から施設廃止に反対する声が上がっていたのに廃止条例を制定。今年六月に解体関連費などが大幅増となることが判明したが、方針を見直さず廃止しており、地域自治を記した区自治基本条例に反し、民主性に欠くとしている。
 原告団長の生江(なまえ)明さん(73)は同日、区役所で記者会見し「住民がどんなに反対しても、区は『おおむね理解が得られた』という言葉で片付けた。住民自治が取りこぼされる」と訴えた。区の担当者は「提訴の情報がまだなく、見解は述べられない」と話した。
 施設は一九六二年の開設。浴室や集会室などがあり、六十歳以上が利用できて区民は無料だった。設備の老朽化や利用者減を受け、廃止条例案が二〇二〇年六月の区議会で可決。跡地には民営の障害者向けグループホームが開設される。(中村真暁)

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