影絵劇の灯 守ろう 横浜の「かかし座」がネットで運営費募る 「来年の70周年公演 迎えたい」

2021年11月30日 07時27分

かかし座の公演の様子 (かかし座提供)

 来年創設七十周年となる横浜市都筑区の影絵専門劇団「かかし座」が、新型コロナウイルスの影響で存続の危機に直面している。イベント開催の自粛などで昨年から公演が相次いで中止となり、新規の申し込みも低調。後藤圭代表は「このままでは七十周年を迎えられない」と訴え、クラウドファンディングで運営費を募っている。(志村彰太)
 児童文学作品を多く扱うかかし座はイベント出演のほか、学校などへの出張公演が収益の柱で、後藤さんは「学校公演が全体の六割を占める」と話す。新型コロナが拡大し始めた昨年二月から、休校やイベント開催の自粛などで、年間千回を超えていた公演は半減。キャンセルによる損失は一億円に迫るという。
 一方、演者を含む社員二十五人を守るには、最低月一千万円の経費がかかる。無利子融資などの公的支援を最大限利用し、有料ネット配信も始めるなど、運営費の獲得に奔走してきた。感染が落ち着いた十一月以降は、少しずつ公演も増えてきているが、「密」を避けるために客数を制限していることもあり、収益を改善するには至っていない。
 来年五月には欧州公演を控えるが、「このままでは来年一月か二月にも限界を迎える」と危機感を募らせる後藤さん。ファンから「大変な時期だけど頑張って」などの応援の声が寄せられる中、父の泰隆さん(一九二六〜七九年)が苦労して立ち上げた劇団を守るため、広く支援を求めることにしたという。
 運営費はクラウドファンディングサイト「モーションギャラリー」で来年二月十七日まで募っており、目標額は五千万円。後藤さんは「来年は七十周年記念公演で、メーテルリンクの『青い鳥』を披露したい。皆さんの力を貸してほしい」と呼び掛けている。

関連キーワード


おすすめ情報

神奈川の新着

記事一覧