<マンスリー原子力施設>軽石の漂着に備え柵を設置

2021年11月30日 07時38分
 ★…日本原子力発電東海第二原発(東海村)では、最大17.1メートルの津波を想定した防潮堤の地上部分の工事が始まっている。原電が11日に発表した。
 防潮堤は海沿いが高さ20メートル、内陸側が高さ18メートルで、敷地全体を約1.7キロのコの字形に囲む。直径2.5メートルの鋼管杭(くい)約600本を地下約60メートルの安定した岩盤まで打ち込んだ後、地上まで杭を継ぎ足した上で、コンクリートで覆って巨大な壁を造る。
 地上部分の杭の設置に着手したのは南側区間。北側区間では地下への杭の打設が続く。防潮堤の建設は2022年12月までに終える計画だ。
 ★…原電は25日、小笠原諸島の海底火山噴火で噴出した可能性がある軽石が東海第二に漂着する場合を想定し、核燃料の冷却に用いる海水の取水口が軽石を吸い込まないようにする対策を講じると発表した。取水口近くの海面に、陸上や船舶からの油流出事故などの際に用いる浮体式の柵「オイルフェンス」を設置する。
 深さ6メートル以上の位置にある取水口の前には、海面の浮遊物をせき止める「カーテンウオール」が据え付けてあるが、念のための対応という。万が一、カーテンウオールの内側まで軽石が入った場合も、取水口にある除塵(じん)設備で取り除けるとしている。
 東海港の70キロ沖に大量の軽石が到達するなど、現実に東海第二まで軽石が漂着する恐れが大きい場合は、同港の入り口付近にもオイルフェンスを設置し、港内の監視を強化する。
 ★…日本原子力研究開発機構の原子力科学研究所(東海村)にある試験研究炉JRR−3(熱出力2万キロワット)は、22日から5カ月間の定期事業者検査に入った。研究機関や企業が中性子を使った実験などを行う供用運転は、来年5月上旬の再開を予定している。
 JRR−3は今年2月、約10年ぶりにフル出力での運転を再開。7月に供用運転を始めていた。
 ★…今月は29日現在、県内の原子力施設で新型コロナウイルス感染者が出たとの発表はない。(宮尾幹成)

関連キーワード


おすすめ情報

茨城の新着

記事一覧