日航機事故の慰霊塔制作 半田さんの作品が故郷へ 遺族が安中市に35点寄贈 記念企画展で紹介

2021年11月30日 07時48分

除幕式後に屋外展示作品を鑑賞する関係者=安中市で

 安中市出身の巨石彫刻家で、一九八五年の日航ジャンボ機墜落事故の犠牲者を追悼する上野村の「慰霊の園」にある慰霊塔を制作した半田富久さん(一九三六〜二〇一七年)の作品が、遺族から市へ寄贈された。寄贈作品などを展示する記念の企画展「ゆるぎの美学」が、同市上間仁田の市学習の森ふるさと学習館で開かれている。来年一月二十四日までの予定。
 同館と遺族によると、半田さんは東京芸術大彫刻科卒。市内の妙義山麓に工房を構えた。親交があった直木賞作家、海音寺潮五郎の実家の墓を制作し、先駆けとなった米国巡回展などで国内外から評価された。
 一九八五年の「科学万博つくば」に出展し、石の彫刻が人の手で動く「ゆ(揺)るぎ石」は代表作。本紙を発行する中日新聞名古屋本社の「風のかたち(風)」もある。
 寄贈作品は半田さんのアトリエに保管していた三十五点。妻で糸造形工芸家の睦子さん=横浜市=が「(富久さんの)故郷に寄贈したい」と考えたという。寄贈作品の一部は同館が屋外で保存展示する。
 企画展開催に伴い、屋外展示作品の除幕式があり、睦子さんは「世界に挑んだ展覧作品が安中市に戻り、良い人生だったと思う。今後も愛してほしい」と述べた。企画展では、慰霊の園の設計図や海音寺との関係も紹介している。
 観覧料は大人百円、高校生以下無料。原則火曜と十二月二十七日〜一月四日は休館。(樋口聡)

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