「信頼回復のため、日大理事は全員辞任を」現役、OB教職員らが署名活動

2021年12月1日 06時00分
 所得税約5300万円を脱税したとして東京地検特捜部に逮捕された日本大理事長の田中英寿容疑者(74)ら、幹部の逮捕が相次ぐ事態に、日大の現役、OB教職員らが大学改革に向け新たな声を上げ始めた。教員有志は30日、ネット署名サイト「change.org」で、理事長を含む理事会メンバー全員の辞任を求める署名活動を開始。日大元教授らで構成する「新しい日本大学をつくる会」も「理事長の即刻辞任と大学執行部の全面刷新を求める」と声明を発表した。

日大教員有志が署名を呼びかけている「change.org」のサイト画面 ※一部画像処理しています

 change.orgでの署名の呼び掛け人は、現役の教員43人。「日大の社会的評価や信用は、2018年のアメフト問題の時以上に失墜している」と指摘。理事長と常務理事、理事に対し、学校法人としての公益性に見合った再発防止策を早急に講じた上で辞職するよう求めている。
 呼び掛け人の一人、後藤範章・文理学部教授は「改革の必要性を多くの人と共有し、声を一つにして大学に届けたい」と話した。
 アメフト問題に絡み、つくる会が田中容疑者ら理事に計3億5000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決も30日、東京地裁であった。「原告に支払いを求める権利はない」として請求は却下されたが、都内で会見したつくる会のメンバーは「自浄作用を発揮し、真の大学の自治と母校の誇りを取り戻すことができるよう、今後も全力で活動する」と強調した。
 元教授の長沼宗昭さん(74)は「現役の立場の人が発言しづらい状況の中で、大学の腐敗した在り方をどう是正できるか」と課題を語る。日大への指導を強化するよう文部科学省に要請を続ける構えで、元副総長の沼野輝彦さん(80)は「大学をより良くしていくことに向け、明日から集中していく」と述べた。(三宅千智、奥村圭吾)

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