「基本的感染対策の徹底を」と専門家 オミクロン株国内初確認 冷静な対処を国民に呼び掛け

2021年12月1日 06時00分
国内で感染者が確認された「オミクロン株」について記者会見をする専門家=30日、厚労省で

国内で感染者が確認された「オミクロン株」について記者会見をする専門家=30日、厚労省で

 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染者が日本で初めて確認された30日、専門家らは「どれほど感染力が強いかなど、オミクロン株に関する情報は乏しい。冷静に対処を」と呼び掛けた。基本的な感染対策を徹底することが重要だという。(池田悌一、原田遼)

◆「感染力が強いのは間違いないだろう」

 アフリカ南部のナミビアから11月28日、成田空港に到着した30代男性から検出されたオミクロン株。北里大の中山哲夫特任教授(臨床ウイルス学)は「市中にオミクロン株を広げないためには、飛行機の同乗者らの追跡調査をしっかり進めることが大切だ」と強調する。
 オミクロン株は、南アフリカではデルタ株に置き換わって広がっており、中山氏は「感染力が強いのは間違いないだろう」とみる。
 ただ、重症化しやすいのかなど分かっていないことは多く、「既存のワクチンにも一定程度、重症化を防ぐ効果はあるはずだ。病原性などがはっきりするまでは、パニックにならず落ち着いて状況を見守る必要がある」と話す。
 その上で、市民らに「今まで通り、マスク着用や手洗いなどの対策をきちんとやってほしい」と求めた。

◆「医療逼迫を繰り返してはならない」

 一方、政府の新型コロナ対策分科会メンバーで日本医師会の釜萢敏常任理事は「検疫で捕捉できたことは評価したい。今後も、帰国者らの検査態勢をしっかり整え、オミクロン株の流入をできるだけ抑えることが重要だ」と話す。
 釜萢氏が懸念するのは、今後の医療提供体制だ。「現時点でむやみにコロナ病床を増やせば、一般医療の制限につながる。仮にオミクロン株が流行することになった場合、いかに適切なタイミングで病床整備に取り組めるか。第5波のような医療逼迫を繰り返してはならない」と指摘した。

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