受刑者がつづった絶望と後悔… 飲酒運転根絶訴え展示 県強化月間 動画などで啓発も

2021年12月1日 07時04分

飲酒運転で事故を起こした受刑者の手記などが並ぶ会場=県庁新庁舎で

 飲酒運転で事故を起こした受刑者の手記などを展示し、飲酒運転の根絶を訴える展示会が、県庁新庁舎(横浜市中区)で開かれている。年末は忘年会などで飲酒の機会が増えるため、県は12月を飲酒運転根絶強化月間とし、例年イベントを開催しているが、今年は新型コロナウイルス禍のため、展示会を初開催した。3日まで。(酒井翔平)
 「このくらいの飲酒なら大丈夫だろう」。二十代の男性は、手記に事故当時の気持ちをつづった。友人と居酒屋で飲酒した後に運転し、車と衝突。相手側の男性が死亡し、「殺人を犯してしまった」と絶望した。懲役三年を言い渡され、服役。事故を起こしたことで規則を守る大切さや命の尊さを実感したといい、「社会復帰後に誠意ある謝罪ができればと考えている」と記した。
 別の男性は信号を見落とし、軽乗用車の側面に衝突。軽乗用車は横転し、運転手の男性が亡くなった。「なぜ自分が生き残ってしまったのか。なぜ飲酒運転をしてしまったのか」と、後悔と自責の念を抱き続けた。処された刑は懲役三年八月。被害者や遺族への謝罪の言葉とともに、「『後悔先に立たず』。そんな思いをする人がいなくなるように」と結んだ。
 会場の一階ロビーには、手記のほか、アルコールが運転に与える影響などをまとめた動画、県内の小中学生が作製した啓発ポスターも並ぶ。県くらし安全交通課の担当者は「飲酒運転は減少傾向にあるが、ゼロになっていない。危険性を考え、悲惨な事故をなくしてもらいたい」と語った。
 県警交通総務課によると、今年県内で発生した飲酒運転事故(十一月二十九日現在)は百八件(前年同期比二十二件減)、死者数は六人(同一人増)。交通事故による死者数(二十九日現在)は百二十五人で、全国ワーストとなっている。
 展示会は午前八時半〜午後五時十五分、入場無料。

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