<ベルマーレだより>オリベイラ選手、急逝 思い背負って戦う

2021年12月2日 07時12分

徳島戦後のセレモニーで「オリにいい報告ができるように全員で頑張る」と話した岡本選手(中)(湘南ベルマーレ提供)

 十一月二十三日、チームに悲しい報(しら)せが届いた。二十三歳のブラジル人選手、オリベイラが急性うっ血性心不全で急逝した。練習に姿を見せず、スタッフが自宅へ様子を見に行くとベッドの上で倒れていた。信じられない出来事にチームは深い悲しみに包まれた。
 二日前まで共にボールを蹴って切磋琢磨(せっさたくま)し、冗談を言い合って笑っていた。その大切な仲間が何の前触れもなく旅立ってしまったのだ。受け入れられない現実に誰もが戸惑い、苦しみ、どうしてよいか分からなかった。
 しかし、時間は待ってくれない。リーグ戦は最終盤であと二試合。訃報から四日後にはホーム最終戦、勝ち点3差でJ1残留を争う徳島との直接対決が控えていた。
 その四日間、選手たちは本当にプロフェッショナルだった。練習場に来ると目の色を変え、トレーニングに集中した。それでも、悲しみが癒えることはない。チームメートは家族のような存在だ。いつも明るくポジティブな空気を発し、常に一生懸命だったオリベイラを誰もが慕い、リスペクトしていた。
 襲ってくる悲しみと闘いながら迎えた試合。心と身体がマッチせず、ベルマーレらしさを出せないまま、0−1で敗れた。「オリのためにも」という強い気持ちで戦っただけに悔しさは募るばかりだった。
 ただ残る最終戦で勝利すれば残留は決まる。ベッドの上で発見された時、オリベイラはファイティングポーズをとっていたらしい。それがとてもオリベイラらしくあり、また残されたわれわれへのメッセージのような気がしている。諦めてはダメだ、と言われているような。
 祭壇の前でキャプテンの岡本拓也は誓った。「僕たちはオリの思いも背負ってピッチに立ち続けなければいけない。ラスト一試合、見ていてください。絶対に全員の力で残留を決める」
 運命の一戦は十二月四日、アウェーのガンバ大阪戦である。(遠藤さちえ=湘南ベルマーレ広報)

関連キーワード


おすすめ情報

神奈川の新着

記事一覧