長旅終えたサケの雄姿 筑西の五行川に遡上 昼ごろが狙い目!?

2021年12月2日 07時14分

五行川に戻ってきたサケ(筑西市提供)

 利根川の支流・小貝川に注ぐ筑西市の五行川(ごぎょうかわ)(勤行川(ごんぎょうかわ))周辺で、川を上るサケを見られるシーズンがやってきた。この時期は例年、地元のロータリークラブ(RC)や漁協が遡上(そじょう)の見学会や捕獲体験などを催し、「サケの街」をPRしている。今年の見頃は今月上旬いっぱい。長旅を終えたサケの雄姿を探してみてはいかが−。(出来田敬司)
 遡上が観察できるのは、五行川の高島橋から大和橋にかけての一帯。「今年は十月いっぱい暖かい日が続いて水温が下がらなかったため、数が少ないのが難点」(市企画課)だが、昼ごろに橋の上に立てば、体長六〇〜七〇センチほどのサケが堰(せき)を乗り越える様子に出会える可能性が高いという。
 サケは、生まれた川に戻って産卵する習性がある。利根川水系のサケの場合、稚魚は川を下って太平洋に出て、北洋のオホーツク海やベーリング海を回遊する。日本に戻ってくるのはだいたい四年後。移動距離は四千〜七千キロにも及ぶが、帰還できるのはわずか3〜4%だけだ。
 五行川で本格的に放流が始まったのは二〇〇七年。世界的な環境保護意識の高まりを受け、地元の「しもだて紫水RC」が河川の清掃とともに放流に乗り出した。当時は水が汚く、自転車や電化製品なども捨てられていたといい、RC会員の滝田宗浩さんは「近年は見違えるほどにきれいになった」と目を細める。
 サケを介したまちづくりの輪は、市や地元漁協にも広がっている。鬼怒小貝漁業協同組合は一九五二年からサケのふ化や放流に取り組んできたが、十年ほど前から、同市の西を流れる鬼怒川(利根川の支流)でサケの見学会を実施。今年は、捕獲や採卵の様子を一目見ようと約四百人の親子連れらが訪れた。
 しもだて紫水RCの新井誠会長は「サケが遠く外洋を巡って地元に帰ってくる尊さを子どもたちに理解してもらいたい」と話す。漁協の小堀幹也事務局長も「サケが遡上できるのは水がきれいな証し。戻ってこられる環境をいつまでも維持したい」と笑顔を見せた。
 ◇ 
 筑西市の国道50号近くの鬼怒川左岸では、来年二月六日午前十時から、鬼怒小貝漁協主催の稚魚の放流会が予定されている。参加無料。新型コロナウイルスの感染状況などにより、内容が変更される場合がある。問い合わせは同漁協=電0296(28)0035=へ。

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