福島の被災地から新しい経済目指す闘い...本紙記者の著書「魂の発電所」に平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞

2021年12月2日 17時38分
 平和や人々の連帯に貢献した報道を表彰する「平和・協同ジャーナリスト基金賞」の第27回受賞作が2日発表され、本紙の池尾伸一編集委員の「魂の発電所―負けねど福島 オレたちの再エネ十年物語」(徳間書店)=写真=が奨励賞に選ばれた。贈呈式は11日に日本記者クラブで開催される。
 福島県では福島第一原発事故で仕事も生活も奪われた人々が再生可能エネルギーに地域の復活を託し、行政や大手電力と厳しい交渉を展開しながら太陽光や水力などの発電所を実現してきた。同編集委員は挑戦を紙面で報じ続け、事故から10年を機にノンフィクションとして刊行した。
 基金運営委員会は「被災地から協同と連帯による新しい経済・エネルギーの仕組みを目指した人々の闘いの記録だ。地域循環型経済の成功例であり、日本各地に大きな刺激を与え、範となる」と評価した。
 大賞には元朝日新聞記者の渡辺延志さんの「歴史認識 日韓の溝」(ちくま新書)が選ばれた。
 同基金は市民からの寄付で運営。近年では本紙は2015年に「平和の俳句」で大賞を、17年には社会部の望月衣塑子記者が武器輸出報道で奨励賞をそれぞれ受賞している。
 今回の他の受賞作は次の通り。
【奨励賞】
共同通信取材班「わたしの居場所」(現代人文社)
札幌テレビ放送「核のごみは問いかける 『尊重』の先には…」
毎日新聞・千葉紀和、上東麻子両記者「ルポ『命の選別』 誰が弱者を切り捨てるのか?」(文芸春秋)
イラストレーター・橋本勝さんの長年にわたる一連の政治風刺漫画
北日本新聞社・宮田求編集委員「連載・神の川 永遠に―イ病勝訴50年」
【審査委員特別賞】
RKB毎日放送「永遠の平和を あるBC級戦犯の遺書」

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