救命の現場、5Gで共有 聖マリで実証実験へ 映像通じ遠隔医療

2021年12月3日 07時34分

聖マリアンナ医大の松本純一・救急放射線部門長(右から4人目)から実証実験の説明を受ける関係者ら=川崎市役所で

 聖マリアンナ医科大学(川崎市宮前区)などは二日、高速大容量の第五世代(5G)移動通信システムを特定エリアで扱える「ローカル5G」を救急医療に活用する実証実験を、同医大病院の救命救急センターで始めると発表した。患者の対応に当たる救急外来の映像を、院内の指令室などにいる医師らと共有するなどし、業務の効率化や高度化を図るという。(安藤恭子)
 同実証実験は、総務省が公募したローカル5Gによる課題解決を図る開発実証に八月に採択された。一億六千五百万円を見込む費用は、国の補助でまかなう。同医大、トランスコスモス社(東京)、NTTドコモ、川崎市の四者が参画しており、六日からの実験開始を前に、関係者が二日、市役所を表敬訪問した。
 同医大の松本純一・救急放射線部門長が、災害時などを想定した実証実験の内容を説明。救命救急センター内の複数患者の状況や、医師の処置の様子を、カメラ映像を通じて遠隔の医師らも情報共有することで、現場に出向く人数を抑え、全体を俯瞰(ふかん)した的確な治療を行えるとした。
 「肺炎患者などのCT(コンピューター断層撮影)画像を複数の医師が迅速に共有できれば、診断の質の向上も見込まれる。長時間労働の改善など、医療スタッフの働き方改革にもつなげたい」と話した。
 福田紀彦市長は「ローカル5Gを使った遠隔医療の取り組みができることをうれしく思う。成功させて全国へと広げていきたい」と話した。

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