首相答弁 矛盾・変化 招待客の基準/「総裁」使い分け

2020年1月30日 02時00分
 安倍首相は二十九日の参院予算委員会で、「桜を見る会」に地元支持者らが多数参加していた問題について、矛盾する説明をした。招待客の増加は「基準があいまいだった」からだと認めながら、招待の最終決定に当たっては「基準に合っているか内閣府でチェックしている」と述べた。あいまいな基準に基づいて内閣府が招待の可否を判断したことになる。
 昨年の「桜を見る会」に一万八千二百人が出席し、うち約八百人は首相の地元後援会の関係者だった。立憲民主党の蓮舫氏は「国会は功労・功績がない人への税金を使うことは認めていない」と指摘。首相は「基準があいまいで人数が膨れ上がったことを反省している」と釈明した。
 首相は事務所が招待客を推薦する基準に関し「後援会関係者を含め、地域で活躍するなど参加にふさわしいと思われる方を幅広く募った」と説明。「後援者の推薦をいただいているので、その段階でふさわしいと考えている」と強調した。
 さらに「実際にふさわしいかどうかは、官邸、内閣府でとりまとめている」と重ねて説明。「私の事務所が推薦して招待されなかった例もあった」と述べ、招待客を最終的に決めたのは内閣府だったと強調した。具体的にどのような人物が何人、招待から漏れたのかには言及しなかった。
 蓮舫氏に続いて質問した立民の石垣のり子氏は「何を取り繕っても、首相という職権を利用し、選挙区の有権者に無料で飲食を提供した史上最大の買収事件だ」と批判した。 (大杉はるか)

◆改憲巡る発言と案里氏入金問題

 安倍首相は改憲を巡る自身の年頭の発言に関し、二十九日の参院予算委員会で、自民党総裁の立場からだったと説明した。昨年の参院選に際して河井案里氏側に党本部から一億五千万円が入金された問題では「首相の立場でお答えは控える」と述べた。
 社民党の福島瑞穂副党首は「二重基準だ。都合良くころころ変えないで」と追及。党総裁として改憲に関して発言する一方、都合の悪い問題では説明を避ける姿勢を批判した。
 福島氏は、首相が六日の記者会見で改憲に重ねて意欲を示したことに関し「首相に改憲権限はない」と指摘した。首相は「記者も総裁として発言を求めたんだろう」と強調した。施政方針演説でも改憲に言及したことに触れ「首相が憲法を含め政治上の見解について説明することは禁じられていない」と述べた。
 これに先立つ質疑で、立憲民主党の杉尾秀哉氏から河井氏への入金を党総裁として判断したのかどうかを問われると「総裁として党の立場を答える義務は負っていない」と反論。政治資金の運用は党幹事長に委ねていると主張した。

関連キーワード

PR情報

政治の新着

記事一覧