<全文>岸田文雄首相の所信表明演説 第207回臨時国会

2021年12月6日 14時36分
岸田文雄首相

岸田文雄首相

 岸田文雄首相が6日、衆参両院の本会議で行った所信表明演説の全文は次の通り。

 一 はじめに

 先般の総選挙の結果を受け、第101代内閣総理大臣として、引き続き、この国の舵取りという重責を担うことになりました。
 私は、国民の皆さんから頂いた信任を背に、新型コロナを克服し、新しい時代を切り拓くという極めて難しい課題に、同僚議員各位、そして、国民の皆さんと共に挑んでいきます。
 若者も、高齢者も、障害のある方も、男性も、女性も、全ての人が生きがいを感じられる、多様性が尊重される社会を目指します。
 信頼と共感を得ることができる、丁寧で寛容な政治を進め、この大いなる挑戦の先頭に立つ覚悟です。

 我々みんなで協力し、この国難を乗り越え、その先に、新しい時代を創り上げていこうではありませんか。

 二 コロナ克服・新時代開拓のための経済対策

 「遠きに行くには、必ずちかきよりす。」
 大きく物事を進めて行く際には、順番が大切です。
 スピード感を持って進めてきたワクチン接種の効果もあり、足下では、我が国の新型コロナの感染状況は落ち着いています。
 しかし、ワクチン接種が進んでいても、欧州では、ここに来て、過去最多の感染者数を記録する国も出ています。新たに報告されたオミクロン株が、多くの国でも確認されるなどのリスクも生じています。
 大事なのは、最悪の事態を想定することです。
 オミクロン株のリスクに対応するため、外国人の入国について、全世界を対象に停止することを決断いたしました。
 まだ、状況が十分に分からないのに慎重すぎるのではないか、との御批判は、私が全て負う覚悟です。国民からの負託は、こうした覚悟で、仕事を進めていくために頂いたと理解し、全力で取り組みます。
 新型コロナについて、細心かつ慎重に対応するとの立場を堅持します。感染状況が落ち着いていますが、 コロナ予備費を含めて13兆円規模の財政資金を投入し、感染拡大に備えることとしました。
 「屋根を修理するなら、日が照っているうちに限る。」
 米国第35代大統領、ジョン・F・ケネディの言葉です。
 同時に、一日も早く、日本経済を回復軌道に持っていかなければなりません。新型コロナにより、厳しい 状況にある人々、事業者に対して、17兆円規模となる手厚い支援を行います。
 一方、デジタルや気候変動問題への対応という切り口で、世界は大きく変化しています。20兆円規模の財政資金を投入し、我が国が新たな時代を切り拓いていくための、大きな一歩を踏み出します。
 こうした明確な考えに基づき、今回の総額55.7兆円の大規模な対策を、「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」と命名しました。
 危機に対する必要な財政支出は躊躇ちゅうちょなく行い、万全を期します。経済あっての財政であり、順番を間違えてはなりません。
 経済をしっかり立て直します。そして、財政健全化に向けて取り組みます。
▶2ページ目 三 新型コロナ対応へ続く
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