<全文>岸田文雄首相の所信表明演説 第207回臨時国会

2021年12月6日 14時36分

 三 新型コロナ対応

 先般、新型コロナ対応の全体像をお示しいたしました。
 具体的な行動によって、国民の皆さんの安心を取り戻し、何としても、国民の命と健康を守り抜く決意です。
 
 第1に、次の感染拡大を見据えた医療提供体制を確保します。感染力が今夏の2倍となり、第5波を上回る感染状況となっても、病床の徹底的な確保と個々の病院の病床利用の「見える化」、そして関連制度をフル活用した連携強化により、斉整せいせいと対応できるようにします。
 公立公的病院に、法律に基づく要請を行い、新型コロナの専用病床化を進める。個別の病院名を明らかにして新たな病床の確保を行う。都道府県と医療機関が、書面で、緊急時に確実に入院を受け入れることを明確化する。
 これらの取組により、既に、この夏に比べて3割、1万人増の約3万7000人が入院できる体制を確保しました。
 第2に、新型コロナの脅威を社会全体として、可能な限り引き下げます。ワクチン、検査、飲める治療薬の普及により、予防、発見から早期治療までの流れを抜本強化します。
 ワクチンについては、医療従事者の方から、3回目の接種を始めました。2回目の接種から8か月以降の方々に順次、接種することを原則としておりましたが、感染防止に万全を期す観点から、既存ワクチンのオミクロン株への効果等を一定程度見極めた上で、優先度に応じ、追加承認されるモデルナを活用して、8か月を待たずに、できる限り前倒しします。
 無料で受けられる検査を抜本的に拡充します。3200億円を計上し、健康上の理由でワクチン接種を受けられない方や、感染拡大時については、無症状の方でも、無料で検査を受けられるようにします。
 今後の切り札となる、飲める治療薬は、年内の薬事承認を目指します。既に160万回分を確保しました。 薬事承認が行われ次第、速やかに医療現場にお届けします。
 第3に、息の長い、感染症危機への対応体制を整えます。
 今回の感染症危機では、海外産ワクチンを活用しましたが、変異株も含め、次の感染症危機に備えるため、国産ワクチン、治療薬の開発・デュアルユースでの製造に、5000億円規模の投資を行います。
 国が主導して感染症危機に対応できるよう、国と地方の連携強化を行うとともに、緊急時に、安全性の確認を前提としつつ、迅速な薬事承認ができるよう、法整備を行います。
 さらに、これまでの新型コロナ対応を徹底的に検証します。その上で、来年の6月までに、感染症危機などの健康危機に迅速・的確に対応するため、司令塔機能の強化を含めた、抜本的体制強化策を取りまとめます。
▶3ページ目 四 経済回復に向けた支援へ続く

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