【解説】与野党は抜本改革から逃げるな…「文通費」改正見送り 在職1日でも月額100万円

2021年12月4日 06時00分
国会議事堂

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 在職1日の国会議員にも月額100万円が満額支給される文書通信交通滞在費(文通費)を巡り、6日召集の臨時国会では、日割り支給に変える法改正が見送られる方向となった。一般感覚からかけ離れた制度を、一刻も早く見直すと明言したのは一体誰だったのか。与野党が折り合わないことを理由に先送りを図る姿勢は、国民が求める抜本的な改革からの逃げであり、国会の責任放棄と言わざるを得ない。
 文通費の日割り支給導入は、課題がありながら長年放置されてきた制度の見直しを一歩前進させる好機だった。自民党の茂木敏充幹事長は「国民が見ておかしい形にならないような対応を速やかにとる」と、積極姿勢をアピールしていた。
 法改正に向けた与野党の議論では、野党側が日割り支給の導入に加えて、使途公開や未使用部分返還の義務化を主張。自民幹部は、法改正見送りの理由を「野党の理解が得られなかった」からとし、野党側に責任を押し付けている。
 来夏の参院選までに法改正が実現できなければ、今度は参院で今回と同じ問題が生じる。与野党は、国会の信用が完全に失われる前に、見直しを実現しなければならない。(上野実輝彦)

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