淡島ホテル再開へ新会社 元総支配人、運営体制を整備へ

2021年12月4日 08時19分

臨時休館中の淡島ホテル=いずれも沼津市で

 運営会社の破産手続きを巡り、臨時休館に追い込まれている沼津市の会員制リゾートホテル「淡島ホテル」の元総支配人、杉森大樹さん(38)らが二日会見し、破産管財人の許可を受けホテル売却までの間、維持管理業務を担うための新会社「フェニックス」を設立したと発表した。杉森さんが社長を務める。来年一〜二月の営業再開を目指し、運営体制を整えていく。(渡辺陽太郎)
 ホテルの旧運営会社「淡島ホテル(現・AWH)」は二〇一九年十二月、静岡地裁沼津支部から破産手続き開始の決定を受けた。その後、同社から事業譲渡を受けたと主張する親会社オーロラ(名古屋市)の関連会社が運営を続けた。同支部は今年十月、債権者からの請求を受け、譲渡を認めないとの決定を出した。オーロラグループは運営から撤退し、ホテルは破産管財人の管理下に入った。
 同九月からオーロラからの運営資金が振り込まれなくなり、従業員給料の一部未払いが発生。取引先への支払いもできなくなり、ホテルは十一月二十四日から臨時休館に追い込まれた。約八十人の従業員は一部を残し、同月末で自主退職。杉森さんは債権者団体やその代理人弁護士らと協議し、新会社を設立した。
 新会社は破産管財人の許可を得て、売却までの間に建物の維持管理を行う。この運転資金に複数の企業などが出資の意向を示しているといい、杉森さんは「お客さまや取引先の皆さまの笑顔を取り戻すため、ホテルを不死鳥のようによみがえらせたい」と語った。

新会社の設立について話す杉森大樹社長

 新会社は現在、杉森さん一人だけ。今後、ホテルを退職した従業員と面談して希望者を再雇用する方針。ホテルを巡っては、オーロラの役員二人が、破産法違反の罪で起訴されている。
 淡島ホテルは市が舞台のアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」に登場するホテルのモデルとされ、「聖地」として訪れるファンも多い。 

関連キーワード


おすすめ情報