<望 ~都の空から>川崎臨海部 「工場夜景」の先駆け

2021年12月5日 06時58分

川崎市の臨海部の夜景。手前は横浜市鶴見区、奥は川崎市川崎区=本社ヘリ「おおづる」から(沢田将人撮影)

 川崎市の臨海部は、夜になるとさまざまなプラントにともる照明や余剰なガスを無害化するために燃やす「フレアスタック」の明かりが、工場地帯を照らす。京浜工業地帯の中核として日本の産業を支えてきた工場群は、「工場夜景」の名所としても人気だ。
 ノリ養殖や製塩が主産業だった川崎臨海部は、明治末期の埋め立てや工場の誘致活動によって徐々に工業地帯へと姿を変えた。
 工場夜景は今世紀に入ると認知されるようになり、2010年には屋形船やバスツアーの定期運行が始まった。翌年、川崎市が室蘭市、四日市市、北九州市に呼び掛け「第1回全国工場夜景サミット」を開催。市によると、現在12都市まで広がっている。市の担当者は「工場夜景は、川崎市が一番初めに観光振興を進めた」と胸を張る。
 年間3000人ほどが訪れていた屋形船やバスツアーだったが、コロナ禍で中止となり20年には200人に激減した。屋形船は今年10月に再開、バスツアーも12月に再開される。また観光者が増え始め、市の担当者は「みなさん再開を待っていてくれたのかなと思う」と話した。 (竹谷直子)

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