子どもの人権 施設巣立つ若者へ 必要な支援考える 東京弁護士会など芝居を動画配信

2021年12月5日 07時03分

「もがれた翼 エピローグから始まる物語」の一場面から=いずれも東京弁護士会提供

 子どもの人権を巡る問題に関心を寄せてもらおうと、東京弁護士会が弁護士と子どもたちとでつくるお芝居「もがれた翼」をユーチューブで配信している。二十七作目の今回は、虐待などにより施設で暮らした子たちが巣立った後の姿を描く。広報担当の佐藤香代弁護士は「頼れる家族や社会的支援もなく、人間関係を築くことを苦手にして生きている子もいることを知ってほしい」と話す。(奥野斐)
 「もがれた翼」は東京弁護士会が主催し、子どもシェルターなどを運営する社会福祉法人「カリヨン子どもセンター」(江戸川区)が協力。同会所属の弁護士と、取り組みに共感する子どもや若者らが出演している。コロナ禍の今年も昨年に続き動画で配信する。

物語をイメージしたちらしのイラスト

 タイトルは「エピローグから始まる物語」。事情があって家庭を離れた十代後半の子たちが過ごす「自立援助ホーム」を出て、社会人として歩み始めた女性が主人公の三つのオムニバスストーリーで構成した。
 ネグレクト(育児放棄)を受けて育ち、大きくなってからも働いた給料を親に取られているアユミ、母親の恋人から性的虐待を受け、非行に走ったナツキ、親から限度を超える勉強を強いられる「教育虐待」を受けたエリの三人の姿を通して、必要な支援や関わりを考える。
 児童養護施設や自立援助ホームなどを巣立つ若者は経済的自立の難しさや、いざという時に家族のサポートが得られない困難などが伴う場合がある。佐藤弁護士は「施設を出た子への支援策はまだまだ十分でない。そうした点にも注目してもらえたら」と話す。
 物語の前日譚(たん)となる作品「パッチワーク」も配信中。視聴は来年一月七日まで。ウェブサイト(「東京弁護士会 もがれた翼」と検索)で。

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