保釈中逃走 罰則も GPS検討 法改正、来月にも諮問

2020年1月7日 16時00分
 保釈中の被告らが逃走する事件が相次いだことを受け、法務省が対策強化のための法改正を法制審議会へ諮問する方向で検討していることが分かった。刑務所から逃げた場合などに限られる逃走罪を保釈中の被告にも拡大することや、控訴審判決公判への出廷義務化、衛星利用測位システム(GPS)の装着などが検討課題となるとみられる。
 刑法や刑事訴訟法の改正が想定されており、早ければ二月の法制審に諮問する。森雅子法相は七日の記者会見で「逃亡を防止し、確実に収容することは極めて重要。できる限り速やかに法制審に諮問できるよう検討を進めたい」と語った。
 神奈川県で昨年六月、保釈中に実刑が確定し、横浜地検が収容しようとした男が逃走。その後も逃走事件が相次ぎ、法務省が法改正の検討を開始。昨年十二月末には、前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告(65)がレバノンに逃亡し、対策を求める声がいっそう強まっていた。
 逃走罪は、刑務所に収容された受刑者や拘置所、警察の留置施設で拘束されている被告や容疑者が対象。裁判所の許可で保釈された被告にも適用するかを議論する。
 横浜の逃走事件は、控訴後に保釈された男が二審判決時に東京高裁に出廷しなかった。二審は一審と異なり判決時に被告が出廷する必要はなく、収容を容易にするため出廷の義務化を検討する。
 また刑事訴訟法では、裁判所から呼び出された証人が出頭しなかった場合の罰則はあるが、保釈中の被告に対してはなく、罰則を設けるかも議論するとみられる。
 所在を把握するGPSの身体への装着も検討。人権への配慮に加え、監視体制など運用方法が課題となる。

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