政府与党、クーポン経費の正当化に躍起 967億円「過大でない」「関連業者の経済対策になる」

2021年12月8日 06時00分
 新型コロナウイルス対応の経済対策に盛り込まれた18歳以下への10万円相当の給付を巡り、5万円分をクーポン支給することで生じる967億円の事務経費を正当化する声が、政府与党内で相次いでいる。野党は8日からの国会論戦でクーポン事業の妥当性を追及する構えで、政府には国民が納得する説明が求められる。
 鈴木俊一財務相は3日の記者会見で、967億円の経費に関し「過去の類似事業と比較して過大な水準ではない」と強調。クーポンにすることで、貯蓄ではなく、確実に消費に回るとの認識を示した。

◆現金5万円支給の経費は280億円

 鈴木氏が念頭に置くのは、昨年実施した国民1人当たり一律10万円の給付でかかった1400億円超の事務経費。今回の経費総額はそれより少ない。とはいえ、年内に予定する現金5万円の支給の経費は280億円の見込みで、クーポンと分割したため経費がかさむのは事実だ。
 自民党の福田達夫総務会長は3日の記者会見で「事務費はすぐに(市場に)流れる」と述べ、クーポンに関する印刷や換金、広報などの経費が関連業者に迅速に行き渡ることで経済対策になると指摘する。公明党の山口那津男代表は「経費の最大限を見積もった」として、実際の経費は想定を下回るとの見通しを示す。

◆野党は徹底追及の構え

 追加経費の発生を正当化する政府与党に対し、野党は批判を強める。国民民主党の玉木雄一郎代表は、全額を現金支給した上で900億円分を困窮学生の支援などに振り向けるべきだと主張。日本維新の会副代表の吉村洋文大阪府知事も、同様の考えを示す。
 立憲民主党の馬淵澄夫国対委員長は国会論戦を控え「クーポンの給付で発生する莫大な事務費などについて徹底審議を行う」と話している。(木谷孝洋)

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