子どもも…「生きたまま焼き殺された」 ミャンマー国軍が民家や教会、非戦闘民を焼き打ち

2021年12月9日 19時52分

ミャンマー北西部チン州で10月下旬、国軍の砲撃を受け炎上する民家=地元メディア「The Chindwin」提供

 【バンコク=岩崎健太朗】ミャンマー国軍と、抵抗する住民による防衛隊などとの衝突が激しい地方で、国軍が弾圧をエスカレートさせている。ゲリラ的な攻撃を仕掛ける防衛隊の民兵に対し、国軍は地域の家屋や公共施設を焼き打ちし、戦闘に加わっていない住民ごと一掃。避難民や死傷者が後を絶たない情勢だ。
 くすぶる煙の中に、黒焦げに炭化し、体をこわばらせた遺体が折り重なっていた。北西部ザガイン管区の町サリンジーの農場で7日朝、「国軍兵士に生きたまま焼き殺された」とされる映像が拡散した。
 複数の現地メディアによると、一帯では国軍と防衛隊との戦闘が続き、攻撃を受けた国軍兵士が報復のために集落を次々に襲撃。子どもを含む少なくとも住民11人が捕らえられ、手足を縛られて燃やされた。11人が戦闘に加わっていたかは不明だが、この時は武器を持っていなかった。地元住民は「うめき声が聞こえたが、助けることができなかった」と語った。
 地方では特に防衛隊の抵抗が激しく、国軍側にも死傷者が出ている。国軍は11月下旬、ザガイン管区の村をヘリで空爆し、住民3万人以上が森などに避難。隣接するチン州でも9月以降、家屋や教会など250軒以上が焼かれた。
 国軍側は焼き打ちなどは「(民主派の)テロリストたちが逃げる際に火を放っている」と主張している。だが、2016、17年に西部ラカイン州でイスラム教徒少数民族ロヒンギャの武装勢力を掃討した際にも、家屋などが数千軒規模で焼き払われており、国軍の制圧手段とみられている。

関連キーワード


おすすめ情報

国際の新着

記事一覧