<私見政見 県関係国会議員に聞く>福島伸享・衆院議員 既存政党の枠超えたい

2021年12月10日 07時52分
 臨時国会が開会し、岸田政権の下で初の本格的な国会論戦が始まった。十月の衆院選を小選挙区で勝ち抜き、四年ぶりに国政復帰を果たした無所属の福島伸享(のぶゆき)衆院議員(茨城1区)に聞いた。
 ―当選後も、かつての仲間が多い立憲民主党や国民民主党には加わらず、無所属議員五人の新会派「有志の会」を発足させた。
 衆院選を無所属で戦う意思がある仲間とは連絡を取り合い、当選したら今までの政党には行かないで会派を組もうと話していた。「自民党は嫌いだが、立民にはもっと投票したくない」という民意を既存の政党の枠組みが反映していないなら、それに代わるものを作る力になりたいというのが共通の思いだ。我々は国民に選ばれている政治家であって、政党に勤めるサラリーマンではない。
 ―野党再編の「触媒」になると言っている。
 立法府の役割は「仕組み」を変えること。だが、自民党の政治は、仕組みは役所が作り、配分だけを大威張りでやっている。かつての民主党は仕組みを変えることを目指したが、今の野党はそうではなくなってしまった。もう一度、なぜ自民党に代わる政治が必要なのかという原点を見据え、有志の会を第一歩に「数」を増やしていく。
 ―政党要件を満たしているが、政党にはしないのか。
 いろいろな意見があるが、年末に政党助成金目当てに政党を立ち上げるようなら、我々の本来の志に反する。一人でも反対すればできないので、私は拒否権を発動する。
 ―野党第一党の立民は十一月の代表選で、泉健太氏を新しいリーダーに選んだ。
 代表選に出た四人とも、政治家として志がある真面目で立派な人たちだ。だが、立民という沈みかけた船を浮かび上がらせるには、もっと熾烈(しれつ)な党内論争と権力闘争をするべきだったのではないか。
 自民総裁選では、岸田(文雄)さんが菅(義偉)さんや二階(俊博)さんや河野(太郎)さんを蹴落とし、それに対抗しようと安倍(晋三)さんも動いている。そうした政治のダイナミズムとおよそかけ離れた代表選だった。党内で権力闘争できない人が、したたかな自民と権力闘争できるのか。ボクシングの舞台に上がる準備運動に、指相撲をしている人たちだと思う。
 ―まず取り組みたい政策は。
 本物の経済構造改革をしなければいけない。日本のサラリーマン経営者はぬるま湯の中でなあなあの競争を行い、未来への投資を怠り、従業員への配分をサボっている。無能な経営者同士で固まっていたら、この国の経済の停滞は止まらない。
 もう一つは、前向きな公共投資だ。県内には常陸那珂港(ひたちなか市、東海村)という立派な港があるにもかかわらず、船が十分に入ってこない。ひたちなか海浜鉄道と線路でつなぎ、船から列車に貨物が直接積み込めるようにすれば、物流が根本的に変わる。古い物を修繕するのではなく、新しい価値を生むような公共投資をやるエネルギーを、この国にもたらさなければいけない。
 ―来年は参院選、県議選などがある。県内の選挙にはどう関わっていく。
 党にかかわらず「友好議員」を作っていく。保守系で私を応援してくれる議員もおり、自民だから応援しないということもない。応相談だ。
 県議選では戦う姿勢を前面に出す。複数区には一人は必ず仲間を立て、一人区でも可能な限り戦う。地元の首長選も、全ての市町で支援する候補を決めていきたい。
(聞き手・保坂千裕)
      ◇
 県関係国会議員に政策課題や政局の見通しなどをインタビューする「私見政見」。随時掲載します。

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