自衛隊の中東派遣 1年ごと国会報告 歯止め意識、閣議決定

2019年12月12日 02時00分
 政府は、海上自衛隊の中東派遣に関する閣議決定の概要を固めた。日本関係船舶が攻撃の被害に遭うなど緊急に対応する必要性に触れつつ、外交努力による緊張緩和を優先する方針を明記。派遣期間の一年に合わせ、国会報告を少なくとも一年ごとに実施すると盛り込む。自衛隊の海外活動が無制限に拡大するとの批判を踏まえ、歯止めを意識した。与党協議を経て、二十日の閣議決定を目指す。複数の政府関係者が十一日、明らかにした。
 今回の自衛隊派遣では特別措置法制定を見送り、防衛省設置法の「調査・研究」を法的根拠とするため、公明党などに活動がなし崩し的に広がるとの懸念が根強い。政府は国会関与の在り方を二〇〇九年成立の海賊対処法と整合させた。閣議決定後、すみやかに決定内容を国会に報告する。
 野党から国会の事前承認を求める声が出る可能性もある。閣議決定のほかに、自衛隊の活動中に不測の事態が生じた際の部隊行動基準も策定するが、公表しない方向だ。
 閣議決定は派遣理由として、日本が緊急に対応する必要性のほか(1)中東地域の安定が国際社会の繁栄に重要となる(2)日本が原油輸入の八割以上を中東に依存する(3)有志連合を主導する米国のほか、フランスやインドも航行の安全確保に部隊を展開する-点を列挙する。装備は護衛艦一隻のほか、ソマリア沖アデン湾での海賊対処活動に従事しているP3C哨戒機を活用する。

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