辺野古が変わるさま、ドローンで撮影し続ける 土砂投入から3年 市民団体「現状を国民に伝える」

2021年12月12日 06時00分

21年10月の辺野古新基地建設現場

 沖縄県名護市辺野古へのこで進む米軍新基地建設で、沿岸部への土砂投入が始まってから14日で3年。2019年2月の県民投票で埋め立て反対が7割を超えるなど地元の民意は明確だ。現地周辺に小型無人機ドローンを飛ばし、不正に目を光らせるのが市民団体メンバーで土木技師の奥間政則さん(56)=同県大宜味おおぎみ村。「辺野古の現状を国民に伝えるのが役割だ」との使命感からだ。(山口哲人)

◆「平和への思いが自分を動かす」

 奥間さんが所属する市民団体「沖縄ドローンプロジェクト」は、防衛省が土砂投入に向け護岸建設を進めていた18年4月から辺野古の空撮を始めた。支援者のカンパ以外は手弁当で、米軍や自衛隊施設周辺でドローンを飛ばす。同年12月14日に始まった土砂投入で濁った水が護岸から漏れ出す写真を押さえ、防衛省を追及したこともある。
 奥間さんの活動の原点は、ハンセン病の元患者だった両親が差別を受けていたことだ。沖縄は第2次世界大戦で戦場となり、戦後は重い基地負担を押し付けられている。共通するのは国策で弱者が苦しめられる現実で「平和への思いが自分を動かしている」。

◆「軍事拠点化、許せない」

 空撮を取り巻く環境は大きく変わった。改正ドローン規制法が施行され、20年9月から米軍の許可なくドローンで現場上空に近づけなくなった。やむなく規制区域外から撮影を続けているが、以前のような接近しての記録はできない。

辺野古新基地建設現場に向けてドローンを飛ばす「沖縄ドローンプロジェクト」の奥間政則さん㊨=山口哲人撮影

 30万円もするドローンが何度も行方不明になり、米軍北部訓練場(東村など)の一部返還に伴うヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)建設への抗議行動では、異例と言える逮捕までされた。それでも撮影を続けるのは「戦争に反対で、南西諸島が軍事拠点化されるのが許せない」からだ。
 第2次安倍政権で始まった新基地建設は「聞く力」を掲げる岸田文雄首相が就任しても止まらない。来年は沖縄の本土復帰50年という節目の年。奥間さんは「首相は聞くだけで行動には移さない。だから、本土の人は沖縄の現状に目を向けてほしい。復帰して良かったのか、疑問に感じる県民が大勢いる」と訴える。

土砂投入前の2018年4月の辺野古新基地建設現場(いずれも、沖縄ドローンプロジェクト提供)

土砂投入直後の18年12月の辺野古新基地建設現場

新たな区画で土砂投入が始まった19年3月の辺野古新基地建設現場

土砂投入開始から1年後の19年12月の辺野古新基地建設現場

土砂投入開始から2年後の20年12月の辺野古新基地建設現場

21年1月の辺野古新基地建設現場

21年3月の辺野古新基地建設現場

21年5月の辺野古新基地建設現場

21年10月の辺野古新基地建設現場

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