「一歩間違えば大事故に」東急東横線の陥没、運休の影響受けた乗客たちの不安

2021年12月13日 22時19分
 なぜ、線路下に穴がー。東京と横浜を結ぶ主要路線の一つ、東急東横線の日吉駅(横浜市港北区)付近で見つかった深さ1メートルほどの陥没。砕石で穴をふさぐ応急処置後に運転は再開されたが、乗客からは「一歩間違えば大事故になる」「穴を埋めただけで大丈夫か」と不安の声が漏れた。(米田怜央、安田栄治、山下葉月)

13日午後4時24分、運行状況を確認する利用者らがいた東急電鉄日吉駅

◆日吉駅、ふた駅以上歩く人も

 陥没地点に近い東急東横線日吉駅は、運転見合わせとともに、行き場を失った乗客でごった返した。都内の通院先から帰宅途中の会社員小幡靖憲さん(58)=横浜市港北区=は、2つ隣の駅から30分ほどかけて日吉駅まで歩いてきたが、最寄り駅はまだ先という。「一歩間違えたら大きな事故になっていたかもしれない。怖い」と話した。
 午後5時40分ごろに全線で運転再開すると、改札外からホームへと多くの人が急いだ。午後6時ごろ、同駅に電車で着いた団体職員の女性(53)は、運転見合わせを知って退社を遅らせたという。「いつ帰れるか不安だった。身近な場所でこんなことが起こるなんて」と驚いた様子だった。

◆武蔵小杉駅「どうなっているんだ」と大声

 日吉駅から渋谷寄りに2駅離れた武蔵小杉駅(川崎市中原区)では、運転見合わせから1時間以上経過しても、電光掲示板に「線路内の確認のため」と表示されるだけで「いったいどうなっているんだ」と大声を上げる利用客もいた。
 同駅近くで仕事を済ませて日吉駅周辺へ帰宅途中の男性会社員(35)は「人身事故かと思ったが、2時間近くたっても再開しないのでおかしいと思った。情報がなく、いつ再開するか分からない。バスかタクシーか徒歩か、どうしたらいいか」と憤りを隠さない。

運転見合わせの影響で、タクシー乗り場で並ぶ人たち=13日午後5時49分、川崎市中原区の東急電鉄武蔵小杉駅前で

 タクシー乗り場には100メートル近い列ができたが、数分に1台しか空車が来ない。友人と食事後に日吉駅に向かう予定の女子大学生(21)は「タクシーもなかなか乗れない。歩いて帰るしかないかな」と肩を落とした。

◆渋谷駅、乗客「きちんと修理して」

 東横線が発着する渋谷駅(東京都渋谷区)の改札でも、帰宅に困る人の姿があった。午後5時すぎ、日吉駅より先の菊名駅(横浜市港北区)に向かう女子大学生(19)は、改札で陥没を知った。「振り替え輸送は初めてですが、頑張って帰ります」と話した。

行き先の表示が消えて黒くなった東急東横線の電光掲示板=13日午後5時20分ごろ、渋谷駅で

 東横線が復旧した午後5時40分ごろ、表示が消えていた電光掲示板に一斉に光がついた。武蔵小杉駅に向かう女性会社員(43)は復旧にほっとする一方、「砂利で埋めただけで大丈夫なのか。毎日使う路線なので、明日以降はきちんと修理してほしい」と言葉に力を込めていた。

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