学ぶ 裁判員裁判の今 23年から対象18歳以上に 浦和の高校で裁判官講義 「広い視野で議論 若い人にも」

2021年12月14日 07時11分

裁判員の対象年齢引き下げなどを説明する出前講義=さいたま市浦和区の浦和第一女子高校で

 二〇二三年から裁判員に選ばれる年齢が二十歳以上から十八歳以上に引き下げられることを知ってもらおうと、さいたま地裁の裁判官が十三日、浦和第一女子高校(さいたま市浦和区)で出前講義を開き、制度の仕組みや意義を説明した。(杉原雄介)
 裁判員の対象年齢引き下げは今年五月の少年法改正を受けて決まり、高校三年生が在学中に裁判員になる可能性がある。候補者名簿の変更などを経て、実際の運用は二三年から始まり、この日は多くが同年に十八歳になる一年生約三百五十人が講義を聴いた。
 地裁刑事部の十川(そがわ)結衣裁判官(29)らが講師を務め、殺人や放火、強盗致傷など重大な刑事事件が裁判員裁判の対象となることや、裁判員は法廷で被告や証人に質問できることを説明。審理に必要な証拠には、遺体の傷の写真などもあるが、裁判員の心理的負担に配慮して、イラスト加工して示されることなども紹介した。
 生徒からは、なぜ裁判員裁判で重大事件を扱うのか質問があり、十川裁判官は「事件が重大なほど国民の意見を反映させる意義がある」と回答。「いろいろな事情のある人たちが集まり、広い視野で議論できるのが裁判員制度の良いところ。若い人ならではの感性もある」と呼び掛けた。
 生徒の松本知花さん(16)は「ドラマの殺人シーンなどは苦手だけど、証拠が見やすくなっているなら、自分も参加できると思った。裁判員に選ばれることも考え、政治や社会の問題にもっと目を向けていきたい」と話した。
 地裁は今後も出前講義や広報イベントをする予定。県教育委員会によると、来年度から高校の必修科目になり、主権者教育を扱う「公共」でも裁判員制度が取り上げられる見通し。

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