子ども貧困、詳細把握へ 新大綱決定 改善指標に39項目

2019年11月29日 16時00分
 政府は二十九日、貧困家庭の子どもへの今後五年間の支援方針をまとめた「子どもの貧困対策大綱」を閣議決定した。貧困の実態を把握するための指標に「ひとり親の正規雇用割合」などを加え、三十九項目に増やした。「貧困の連鎖を断ち切るために子どもの現在および将来を見据えた対策を実施する」と表明。早期の対策や自治体の取り組みを充実させるとした。
 大綱は、子育てや貧困を家庭のみの責任とせず、子ども第一に考えると強調。親の妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を行うとした。市区町村の対策計画策定を推進することも掲げた。
 従来の大綱は貧困の改善指標として「生活保護世帯の子どもの大学進学率」など二十五項目を設定していた。
 今回は一部を見直し、ひとり親の正規雇用割合のほか、食料・衣服が買えない経験や電気・ガス・水道料金の滞納経験を加えた。
 ひとり親家庭の親の正規雇用割合は母子家庭が44・4%、父子家庭が69・4%だった。過去一年間に食料が買えなかった経験をしたひとり親世帯は34・9%、衣服を買えなかったひとり親世帯は39・7%だった。
 安倍晋三首相は閣議に先立って官邸で開いた子どもの貧困対策会議で「貧困対策は未来を担う子どもたちへの投資だ」と述べた。
 貧困を改善させる具体策に関しては、既存の施策や実施決定済みの内容を並べるにとどまった。支援団体が求めていた低所得のひとり親世帯に支給される児童扶養手当や児童手当の拡充は盛り込まなかった。 (編集委員・上坂修子)

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