しかけ絵本 メッゲンドルファー 飛び出す魅力、試して

2021年12月14日 07時33分

奥にあるのが「ようせいのおしろのぶとうかい」、右側が「ぴんぴかりんのしゃれたやつ」、左が「まほうつかいのノナばあさん」=いずれも大日本絵画刊

 鎌倉駅から徒歩約10分。住宅街にある三角屋根の建物は、高い天井から妖精が舞い降りてきそうな雰囲気が漂う。
 「メッゲンドルファー」は、2006年にオープンした日本初の「しかけ絵本」専門店だ。しかけ絵本とは、いわゆる「飛び出す絵本」をはじめ、音が鳴ったり、光を当てると隠れた絵が浮き出たり、パペット付きだったりと、多彩な仕掛けで楽しませてくれる絵本のこと。ここでは700種以上そろえ、そのほとんどに見本も付けている。
 「開いてみないと面白さがわかりませんからね」とほほ笑むのは代表の嵐田康平さん。この店は康平さんと妻の晴代さんが共同代表で、長男の一平さんとともに家族で運営している。
 康平さんはかつて、しかけ絵本出版社の最大手、大日本絵画(東京都千代田区)に勤務。定年退職を前に夫婦で何か店を持とうと話し合ううち、しかけ絵本の専門店がないことに気づき開店を決意したという。
 今では、この店を目指して全国から客が訪れる。子どものためにと来た大人が逆に夢中になることもよくあるとか。「しかけ絵本は子どもの本だと思われてきたんですが、もっと力がある。大人も感動させる本だと伝えたいんです」(晴代さん)

右から嵐田康平さん、晴代さん、一平さん。3人が持っているのは、クリスマス向けのしかけ絵本

 売れ筋トップ3は読み手の好みで3種。女の子に一番人気は「ようせいのおしろのぶとうかい」(大日本絵画刊)3520円。妖精の切り抜き人形が付いたメリーゴーラウンドのような絵本だ。0歳から4歳の子どもに人気は「ぴんぴかりんのしゃれたやつ」(同)3080円。ユニークな生き物たちがキラキラのラメに彩られて飛び出す。年代問わず幅広く読まれるのは「まほうつかいのノナばあさん」(同)4400円。家族、友情、愛を説きつつ、大木や食卓、村の広場などが飛び出す。
 店内では定期的に「しかけ絵本教室」も開かれる。紙を折ったり切り貼りして、簡単なしかけを施したカードを工作する。康平さんがサラリーマン時代に営業の一環ではじめ、40年以上続けているとか。ここは、しかけの不思議を体験できる仕掛けでいっぱいだ。 (村手久枝)
 神奈川県鎌倉市由比ガ浜2の9の61。10〜18時。水曜休。(電)0467・22・0675

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