小児がん経験の子、サンタに 横浜の法人 入院生活送る子にプレゼント 活動継続へ「基金」も

2021年12月16日 07時13分

レモネードにちなみ黄色い「みんレモサンタ」姿でカードを手作りする林君=横浜市鶴見区で

 クリスマスを前に、小児がんを経験した子どもがサンタクロース役になり、入院生活を送る子どもにプレゼントを届ける活動が進められている。横浜市の一般社団法人「みんなのレモネードの会」が2017年から続ける取り組みで、当初は1カ所だった贈り先の病院も、今年は全国22カ所に広がった。活動費が不足しており、来年以降も継続できるよう、今月から「みんレモサンタ基金」を始めた。(神谷円香)
 同会のメンバーで、横浜市鶴見区の小学四年林和樹君(10)は、二十日に県立こども医療センター(同市南区)を訪ね、院長に、子どもたちが皆で遊べるカードゲームやおもちゃなどのプレゼントを託す予定だ。
 林君は五歳の時に脳腫瘍を発症。慶応大病院(東京都新宿区)に八カ月入院した。その後、再発を経験。昨年、三回目の再発が分かり、新たな治療を受けるため同センターに転院した。今は定期的に通院しながら学校生活を送っている。
 二年前に慶応大病院で初めてサンタ役を務め、今回は二回目。画用紙でサンタを何人も作り、プレゼントと一緒に渡す手作りのカードに貼った。自身も初めての入院時、クリスマスもお正月も病院で過ごした経験があり、「プレゼント楽しんでね」というメッセージに「応援しているよ」と励ましの言葉を書き添えた。
 林君は自分の気持ちを言葉にするのが不得意だが、母明子さん(45)は「つらい治療を乗り越えてきたからこそ、今頑張っている子の気持ちが分かる。病気の後遺症もあって内向的になりがちだが、自分にもできる、自分にしかできないことがあると、自信を持って歩んでもらいたい」と願う。
 同会は小児がんの当事者と家族、支援者らが「小児がんのことを知ってほしい」と一六年に発足。「みんレモサンタ」は小児がんを患った子どもが闘病生活を送る子どもに喜んでもらう体験を通じ、自己肯定感を高め、社会経験を得られるようにと翌年から始めた。
 プレゼントはあらかじめ病院側に希望を聞き、入院する子ども全員宛てに、プレイルームなどで遊べるようなおもちゃを届ける。サンタ役の子自身が治療を受けた病院に贈る仕組みだ。
 直接届けられない場合の郵送代などを含め、一カ所あたりの予算は一万五千円程度。サンタ役の希望者は来年も増えると見込まれるが、小児がん啓発のためにレモネードを売る同会の活動は、新型コロナウイルス禍で制限され、資金確保が難しい状況という。
 「みんレモサンタ基金」への寄付は来年二月十五日の国際小児がんデーまで、インターネットサイトで募っている。詳細は「みんなのレモネードの会」の公式ホームページから。

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